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【イケメン王宮】花冠

第4章 -プリンセス選考会





人…人…人…
何故ここに私が立っているのだろか…
あまりの視線の多さから 心臓が早鐘を打っている。
なぜ…いくら考えても答えが出ない。
頭の上では、?マークが飛び交っていたがふと、頭を何かがよぎった…




--……ぇ…お、落ち着いて考えるのよセレネ……私、今なにか思い出したわよね?……焦っては、ダメ……中庭で花冠を作りながらお話した時?……表情に出さない男性とお話して…お兄様たちに似てる…ってそこじゃなくて!……何してるの?って聞かれて……



…『……は、…選考会に来たの?』って……【選考会】?なんの選考会?……



そこまで思い出して 座学で習ったことを頭の引き出しから引っ張り出した。
ウィスタリアは、国王に跡継ぎがいない場合 国の平等性を考え 庶民からプリンセスを選び 時期国王を選ぶ……確かそう習った。


目の前に居る沢山の女性…《私を見て》肩を落とす方……貴族のように派手派手しくないドレス…
貴族と思われる男性や礼服を着ている官僚の方? 優雅なクラシック?……首のチョーカー……ねぇ…私は今どこに立っている?………



全てが繋がった気がした…




--ハッ!!【プリンセスの選考会】!!!!




バッ!!!とジルを見上げれば 妖艶な笑み…
笑っては、いるが紅茶色の瞳は、真剣そのもので 自分を射抜くように見ているのがわかった。



喉が小さくコクリと鳴った。
目の前が真っ暗になった…足が冷たい…躰の血が全て足元に吸われている感覚だった。
目の前も足元も聞こえていた拍手の音も消えて頭の中でさえ真っ黒で何も見えない…キーーーンと耳の中でけたたましい音が鳴り響いていた…



「……?……セレネ大丈夫ですか?」



ビクッと肩が大きく揺れた。
ジルの声に漸く目の前に色がつきだした。


「……ハッ…スゥ……フゥ……コクリ…」



息さえも止めていたことが分かり 小さく呼吸をすると 落ち着いて周りを見渡せば 驚いたような顔をして私を見ている人に気がついた 私がいる場所からそんなに遠くない壁側に立つ あれは…騎士?…シュタインとは、デザインが違うけれど
またもその表情に?マークが頭の上を飛び交った。


それに気がついたジルが私の手をギュッ握るのに気が付き 視線を戻した。



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