第2章 彼のセリフで7題【黒バス】
3.火神「ばーか」
「じゃ、火神と佐藤はこれが終わってから帰るように。」
そう言い残し、担任の先生は教室から出て行った。
「「……。」」
二人しかいない教室に無言の時間が続く。
すると、杏里が口を開いた。
「…あんたが、私の弁当盗らなきゃこんなことになってないと思うんだけど。」
二人のそれぞれの机の上には、それこそ『デン!』という効果音がお似合いの山積みの課題が置いてあった。
「うん…、まあ、70%くらい俺が悪いな…。」
「はあ?99%だろーが。残り1%は、火神がぶつかりそうな場所にいた先生。」
「佐藤は何ひとつ悪くないってことな…。」
この二人が昼休みにやったことをまとめると…
火神が杏里の手作り弁当をつまみ食い→杏里がきれて追い駆けまわす→火神が先生(担任)にぶつかる。→先生転ぶ
「…ほら。」
「俺を追い駆けまわさなきゃよかったじゃねーか。」
「……。」無言の圧力
「すみませんでした。」
「…ま、もうしょうがない。ちゃっちゃと終わらせるよ。」
「…はい。」