• テキストサイズ

〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第15章 shine of the palm


二階堂さんの代役、なんとか失敗なく出来て良かった・・・

照らされ続けたライトの熱がまだ発散されずに、じわりと浮かぶ額の汗を手の甲で拭う。

まさかサブマネとして同行して、こんな汗だくになるとは予想してなかったよ。

普段の仕事なら、何かあった時の為に着替えは持ち歩いてはいるけど、今日は自分の仕事じゃないから荷物減らしてたし。

とは言っても、着替えがないだけで対策用品は持ってるから、せめてそれだけでも楽屋戻ったら何とかするしかないよね。

環「なぁ、マリー。ちょい楽屋までダッシュ出来る?」

スタジオを出てからずっと並んで歩いていた四葉さんが、ふと足を止めた。

『ダッシュって、急ぎの用でもありましたっけ?』

環「俺じゃなくて、用事はマリーの方っつうか、それ・・・ヤバいっしょ」

『あの、四葉さんの言ってる意味がいまいち分からな・・・うわっ!』

足を止めたまま四葉さんが指さした私を自分で見れば、それはダッシュしないとダメじゃない?!という状況になっていて、隠せるところを隠しながらしゃがみ込む。

三「あんまり通路で騒ぐなよ?大和さんが、いないからってダメだ・・・ぞ・・・う、うわぁ愛聖?!」

私の声に振り返った三月さんがその姿を見て、更に大きな声を上げた。

『み、三月さん!しーっ!静かに!』

そう言った私の声も意外と大きかったようで。

ナ「Oh!マリー・・・ブルーのランジェリーがとてもSexyデスネ・・・」

い、色までみんなに気付かれた・・・

三「ナギ!いちいち言葉にすんな!・・・けど、そのまんまじゃ困るだろ?」

壮「もう少しで楽屋ではあるけど、女性をその姿で歩かせるのは・・・」

みんなが私から視線を外しながらも、口々に困った様子を伺わせる。

一「全くあなたと言う人は・・・応急処置程度にしかなりませんが、これを着て下さい。サイズは大きいかも知れませんが、そこは我慢して貰うしかないでしょう」

あからさまな大きなため息を吐きながらも、一織さんが自分のジャケットをサッと脱いで私の前に立つ。

一「佐伯さん、私が壁になっているうちに」

『何から何まで・・・本当にすみません』

一「気にしなくていいですよ。これくらいの事なんて、七瀬さんので慣れっこですからね」

陸「なんでオレだけ名指しなんだよ!」
/ 1348ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp