第21章 ココロ、重ねて
「オレはいつでも、マリーの味方だよって言ったのに」
答えを待ち切れなくて呟けば、マリーは大丈夫ちゃんと分かってる、とオレを見つめ返した。
『でもね、百ちゃん。これは私と奏音さんの問題でもあるの。だから今はちょっと怖くて不安でも私には前を向くしかない・・・そう、思うから』
「だったらさ?その不安の半分、オレに預けてよ?ユキに比べたら全然頼りないかも知れないけど、それでもひとりで抱え込むよりいいじゃん?・・・な?」
不安感でまだ冷たいままのマリーの手に指を絡めながら言って、それでも躊躇うマリーの肩を引き寄せその肩口に顔を埋める。
「マリーに頼られるとモモちゃん嬉しいんだけどなぁ?ユキや楽にするみたいに甘えてくれるともっと嬉しいんだけどなぁ?」
普段そこかしこで見掛けるマリーの姿を思い浮かべながら甘え声で言えば、マリーは小さく息を吐きオレの背中をポンポンと叩いた。
『私はいつも、百ちゃんには頼りっぱなしだと思ってるよ?あの時だって、その前だって、いつだって百ちゃんは守ってくれてたじゃない。だけどこれは、守って貰うばかりじゃ解決しないと思うから自分でも動きを見せなきゃなって。ほら、百ちゃん前に言ってたじゃない?攻撃は最大の防御だって。攻撃、という訳じゃないけど、奏音さんの事はちゃんと分かりあって解決したいから』
そっか、と呟きかけて急に襟元をグイッと引っ張られ顔を上げる。
千「モモ?僕に隠れて・・・何してるの?」
「げっ!ユキ?!」
ニコリと微笑むそのユキの目は1ミリも笑ってはなく。
「え、っと!これには深いワケが!」
背中にヒヤリとした物を伝わせながらマリーの顔を見て助けて!とアイコンタクトを送ろうとするもユキの手によって俺の目は隠されて。
千「愛聖に助けを求めようとするのはダーメ。で、愛聖?こんな所に連れ込まれて、モモにイタズラされなかった?ん?」
『イタズラって、別に百ちゃんはそういうんじゃないよ?ただ、その、この後の撮影頑張って?的な?』
若干困りながらも言葉を選んでユキに言うマリーに、ユキはオレの目から手を外す。
千「愛聖がそう言うんなら、ま、そういう事にしておいてあげる。ただし、ひとつだけ僕と約束して」