第15章 shine of the palm
❁❁❁ 大和side ❁❁❁
「えーっと、タマがコーラで・・・ナギがミネラルウォーター・・・っと。リク、そっちはちゃんと買えたか?」
リズム良くガシャンと出てくるペットボトルを取り出しながらリクを見れば、同じように2つ隣の自販機からペットボトルを取り出しているリクがオレにそれを掲げて見せた。
「オッケー。あとは愛聖のか・・・なんにする?」
陸「一織は甘い紅茶かさっぱりなお茶がいいんじゃないかって言ってたけど・・・あ、大和さんコレは?」
自販機を眺めていたリクが、ひとつの商品を指で押さえる。
「ジャスミンミルクティー・・・なんだか甘いのとさっぱりなのとがコラボってる感じだけど・・・ま、どっちも飲んでるのよく見るし、アリ寄りのアリってヤツでそれにしとくか」
オレも、ちょっとばかり味が気になるし。
愛聖の反応見てから、なんならひと口貰うってのもアリだろ?
陸「これでマネージャーの分も入れて全員分ですね」
「よっし、戻るか。リク、それはお兄さんが持ってやるから前見て歩け?」
陸「オレそんなに子供じゃないです。よそ見してて転んだりとか、多分大丈夫!」
いや、多分って。
陸「リハってあれですよね・・・番組の進行出演順とは違って、来てる出演者から案内されるんですよね?」
「まぁ、一概にそうとも言えないけど・・・今日はそっちだろうな」
陸「じゃあ、TRIGGERとオレたちが続けてってのも可能性としてはあるのかな・・・」
「さぁな。でもリク、さっきのは気にすんな?あんなの別に、八乙女からのプレゼントだと思って平然としてればいいんだよ」
陸「う〜ん・・・」
またも考え込み出すリクを見て、気分転換に連れ出したのにしょうがないヤツだな・・・と息を吐く。
「あ、そうそう。今日歌う曲だけど、オレのキメのパートのところさ、ちょっと変えてみようかと思ってんだけど、リクはどう思う?」
話題を変えようとそう言えば、リクはどの部分でですか?とその話に食いつき出す。
「これは昨日の夜ちょっと思いついたんだけど、こう・・・キメの部分でさ、こんな風に・・・って、どうよ?」
言葉にするのが照れる・・・と思って、その場で身振り手振りでやって見せれば、リクの表情がパッと明るくなった。
陸「それ凄くいいと思います!」
「え、あ、そう?」