第15章 shine of the palm
壁のカレンダーをチラッと見ても、そこには何の予定も書き込まれてはいない。
小「あれ?君たちはミスター下岡さんから聞いたんじゃないの?アイドリッシュセブンのバラエティ番組レギュラーの話」
紡「あっ・・・もしかしてもう連絡が?」
小「来たよ~?僕に直接電話が来て、是非って。だから即オッケーしちゃった」
紡「愛聖さんの仰ってた通りですね」
驚きを隠せずに私を見る紡さんに、社長がそれだけアイドリッシュセブンのことを応援してくれてるってことだね、嬉しいよねぇ・・・と紡さんの肩に手を置いた。
紡「あ、これはミスター下岡さんから頂き物をしました。皆さんでどうぞって、お菓子をたくさん」
小「そうなの?じゃあ僕からも後でお礼の電話を入れておくよ。ご飯の前だけど君たちも帰って来たばかりだし、お茶でも飲もうか」
壮「それなら僕がお茶入れます」
逢坂さんが用意してくれたお茶を飲みながら、テーブルを囲んで歓談をする。
大「そういやさっき、タマがマネージャーと愛聖を間違えたって言ってたけど、逆にマネージャーや愛聖が間違えるって事はないよな」
紡「そうですね・・・皆さんはそれぞれ背格好や特徴とかも違うので、そういった事はないのかと思います」
『もし暗闇だったとしても、個性が強くて背格好以外でもそばに居るのが誰なのか分かっちゃったりして』
何気なく言ったこの言葉に、二階堂さんがキラリと眼鏡を光らせた。
大「んじゃ、試してみる?愛聖が目隠しをして、そばに居るのが誰か当てるって感じで」
・・・は?
陸「それ面白そう!」
・・・え?
一「会話をしたら1発でバレてしまうので、こちら側は何も言わないルールにしましょう」
ちょっと?!
ナ「なにも話さなくても・・・ワタシのこの優雅さは伝わってしまいますね・・・ザンネンです」
三「ザンネンなのはナギの頭ん中だろ!」
大「あ、そうそう。このゲームは社長と万理さんも参加ってコトで。人数多い方が当てる側がいろいろと混乱して楽しいだろ?」
なんだかよく分かんない内に強制的にゲームに参加する事になってるけど・・・
社長と万理の場合は着てるものの感覚さえ分かれば正体はすぐに分かると思うんだけど?
そんな安易な事を思った私に、二階堂さんは更に続ける。