第14章 心の行方
壮「ごめんね、みんな・・・心配かけて」
七瀬さんに呼ばれてみんなで逢坂さんの部屋に行けば、まだ顔色のよくないままの姿で、そんな第一声を聞いた。
紡「壮五さんのせいじゃありません!無謀なスケジュールを組んだ私が悪いんです!」
環「俺が・・・そーちゃんに迷惑ばっかりかけたから・・・」
三「壮五、環の事は大和さんもちゃんと注意したからさ」
環「次からは絶対そーちゃんに連絡する!」
陸「環、壮五さん病み上がりだから、今度ゆっくり話し合おうよ?」
逢坂さんの顔を見ながら、次々とみんなが声をかけて行く。
そんなみんなの顔を、今度は逢坂さんが1人ずつゆっくりと見て、拳をキュッと握った。
壮「いや・・・いい機会だから、みんなに聞いて貰いたい話があるんだ・・・」
こんな状況でも話したい内容って余程のことなんだろうと思いつつも、逢坂さんの思い詰めるような目を見ては何も言えない。
壮「場合によっては、僕は・・・辞めるかも知れない」
苦しそうな顔を見せながら言う逢坂さんに、言葉が詰まる。
三「や、辞めるってMEZZO"をか?!」
壮「MEZZO"だけじゃない。もしかしたら、アイドリッシュセブンそのものを・・・辞めるかも知れない」
陸「そんな・・・壮五さん・・・」
衝撃的な言葉に、どうしたらいいのか分からず私も黙り込む。
環「そんなに・・・かよ・・・」
壮「環くん?」
ずっと逢坂さんを見つめていた四葉さんが、大きく息を吸い込みながらギュッと握り混んだ手を震わせる。
環「そんなに俺が嫌だったら、言えばよかっただろ!!なのに、なんで言わなかったんだよ!」
壮「ぅ・・・わっ!」
突然大きな声で叫びながら、四葉さんがベッドにいる逢坂さんの両肩を掴む。
環「嫌なトコあったら言ってくれって言ったじゃんか!!言ってくんなきゃわかんねぇって!あんたも分かったって・・・言ってたじゃねぇか!!」
一「四葉さん、やめて下さい!」
三「病人相手にやめろ!」
ガクガクと逢坂さんの肩を揺さぶり続ける四葉さんにを、三月さんが引き剥がし宥める。
環「分かったっていってたのに・・・なんで言わなかったんだよ!言えよ!」
大「タマ!落ち着けって!」
二階堂さんまで四葉さんを押さえる様子に、私も紡さんもどうしていいのか分からずに傍観してしまう。
けど・・・