第6章 BLESSED RAIN
❁❁❁ 百side ❁❁❁
〝 甘いひと時に、ドレスアップの1枚を··· 〟
テレビに流れるCMに、思わず釘付けになる。
これって、前に言ってたマリーの···だよな?
ランジェリー1枚だけでの絡みのある3パターンカットの、とか。
なんかちょっと、羨ましい。
じゃなくて!!
ちゃんとメイクとかされて、肌もキメ細いスベスベ肌で、髪もツヤツヤで。
「すっげぇキレイだよなぁ···」
千「なにが?」
「マリーの肌と、か、って···うわぁっ?!痛っ!」
驚きのあまりソファーから転がり落ちるオレを、真上から更にユキが覗く。
千「なにをそんなに驚く?ここは僕の家。そしてシャワーから出たところ」
確かにここはユキんちで!
ユキはシャワーから出たのは見れば分かるけど!!
濡れ髪をタオルで押さえながら背後から顔出されたら···イケメン過ぎてオレの心臓止まる!
マリーはどうして、こんな姿のユキを見ても平然としていられるんだ?!
千「モモ。そんなに見つめて、僕に穴でもあけるつもり?それとも、僕を誘ってるの?僕は、モモがそれを望むなら···いいよ」
「な、なに言ってんだよユキ。起きるからそこ退いてってば」
妖艶に微笑みながら、あからさまな床ドン状態なユキの胸に手を当てて押し返す。
千「フフッ···恥ずかしがらなくてもいいのに?」
「あのねぇ!」
『千ー!買って来たよー!···よっこいしょ、っと···あ~、重たかった』
いまの、声って···マリー、だよな?
パタパタと足音が近付いて来るドアに顔を向ければ、そのドアは遠慮なく開かれて。
『お邪魔しまーす!』
元気いっぱいな声を響かせながら、マリーが顔を見せる。
けど、いまの状況!!
床に寝転ぶオレ!
そのオレに覆い被さるような体制の半裸のユキ!
それを見て硬直するマリー!
「あ、ち、違う!違うからマリー!」
千「愛聖も一緒にどう?」
『え』
お願いだからユキは黙ってて!!
とんでもないユキのビックリ発言にマリーが何度も瞬きを見せて。
『ごゆっくり···』
遠慮がちに小さく呟いて、静かにドアを閉めた。
「マリー!誤解だからァァァ!」