第6章 BLESSED RAIN
ナ「YES!ワタシも美しいと思いますよ?···マリーのセミヌード」
せ、セミヌード?!
三「ナギのは既に言い方が怪しいんだよ!」
ナ「Why?セミヌード···素敵でしたよ?」
一「六弥さん、正確には違いますね。この場合、」
三「一織、お前も何も言うな···」
···。
『とにかく!コソコソ隠れて見るのはやめて下さい!』
はぁ···と息を吐いてさりげなくリモコンに手を伸ばせば、二階堂さんがヒョイっと持ち上げて隠してしまう。
大「コソコソはダメだけど、堂々とならいいんだろ?タマ!愛聖をそのまま捕まえとけ!」
環「ゥス!」
『あ、ちょっと四葉さん?!』
環「ヤマさんがマリーを捕まえとけって言ったから、このまんま抱っこな」
スプーンを咥えたまま四葉さんが私を軽く持ち上げて自分の膝の上に向かい合わせに座らせる。
『四葉さん?!どうして私達、向かい合わせになってるんです?!』
環「だって、画面見るの恥ずかしいんだったら、見なきゃいいじゃん」
身じろぎしながら言えば、四葉さんは瞬きひとつせず言って退ける。
壮「環くん?!だからってその体制はちょっと···」
ナ「oh!タマキ···その役目、ワタシが代わりますよ?」
環「ナギっちはムリ。ヤマさんに頼まれたの俺だし」
いや···確かにそうかも知れないけど。
これはこれで恥ずかしいっていうか、ね···
ため息を吐きながら俯けば、背後からはちょっとオトナな感じの曲と共に、私の声のナレーションが聞こえてきて···
ナ「Oh!マリー!!セクシーです!!」
···やっぱり、これってあのCMの龍バージョンだよね。
そっと振り返ってみれば、どことなく視線を外す逢坂さんや一織さん···そして七瀬さんに。
嬉々として見入るナギさん···
そして、なぜかガッツリ見ている二階堂さんがいて。
三「うっわ···これが本気モードだした愛聖なのか?」
環「マリー、キレイだな···けど、なんかエロい···」
大「うんうん、エロいなぁ···」
だから深夜枠だけのCM放送なんだってば!!
CMという枠ではなく普通に何度も繰り返し見られる恥ずかしさに、たまらず四葉さんの胸に顔を押し当て···みんなが早く見飽きるのを願った。