第6章 BLESSED RAIN
午前中のわちゃわちゃ事件から、あちこちを片付けたり掃除をしたりしながら気が付けばお昼をとっくに過ぎていて。
レッスン場へと続く階段の拭き掃除をしていると逢坂さんにお昼ご飯出来てるよ?と呼ばれてリビングへ戻る。
壮「三月さんがお昼ご飯を作ったから、みんなで食べるぞ!って。お昼を食べたら、レッスン場は僕と陸くんで掃除をするから、愛聖さんは午後はゆっくりしてて?」
『でも···みなさんはいろいろと忙しくなるから、掃除くらい私がやりますよ?』
みんなはこれからライヴの準備とか、練習とかあるから···
壮「ちゃんとしたレッスンは一織くんと環くんが学校から帰ってからじゃないと出来ないし、それまではみんな自主練とか、個人の用事を済ませる事にしてるから気にしなくていいよ?だから、レッスン場の掃除は僕達に任せてくれると嬉しいな」
にこっと微笑まれてしまえば、それ以上は無理に私が!とは言えなくなり、そのまま掃除の引き継ぎをお願いした。
リビングでみんなでテーブルを囲みながらその旨を逢坂さんが話せば、七瀬さんも賛成!と言ってくれた。
三「ナギと大和さんは、午後は何すんだ?」
大「···寝る。午前中に愛聖に精神的ダメージを食らったから回復する」
···それ、私のせい?
ナ「ワタシはまじこなタイムしまーす!!ヤマト···寝るよりワタシと一緒にまじこなタイム、過ごしましょう」
大「頼むから寝かせてくれよ···」
三「じゃ、買い出しはオレが行ってくるか。今日の当番はオレだしな」
『あ、じゃあ私も一緒に行きます。荷物持ち位なら私でも出来ますから』
食べ終えた食器を重ねながら言えば、三月さんはそんなにたくさん買うものないから、オレだけで行けるよと笑った。
三「それに、オレの買い出しに付き合ったりしたら、ゆっくり出来ないだろ?朝からずっと家事代行してるんだし」
『ん~···じゃあ、おとなしくのんびりします』
ナ「マリー、まじこなタイムしますか?」
大「じゃ、オレとお昼寝するか?」
『どっちもしません』
ふたりの言葉に即答すれば、三月さんもナギ達こそ他にすることないのかよ!ってツッコミを入れた。
私はその様子をキッチンで眺めて一緒に笑いながら、洗い終わった自分の食器を拭き上げて棚にしまった。