第6章 BLESSED RAIN
百「あ、なんかオレ分かっちゃった!それってつまりユキとマリーがエッチな関係かって···えぇっ?!そうなの?!」
百ちゃーん?!
『違ーう!!ないない、絶対ないからね!!ちゃんと清いままで生きてるから私!』
千「清いままって···」
楽「お前···そうなのか?」
し、しまった!!
自分の経験値ゼロを自分で暴露しちゃった!!
岡「あの、お取り込み中すみませんが。シラフでは少々刺激が強いお話ですね···」
『すみません、なるべく早めに忘れて下さい』
恥ずかしいやらで青くなる私の斜向かいで、岡崎さんが赤い顔を横に向ける。
千「おかりんには刺激が強めだったかもね?」
百「じゃあさ!シラフじゃなければいいんだろ?ってことで···じゃんじゃん飲もう!」
千「···そうね。でも、おかりんと愛聖は運転手だから飲めないけど」
やっぱりこうなるのか···学習しといてよかったぁ。
楽「なんだ?これから何が始まるんだ?」
眉を潜めながら私を見る楽の膝に手を置いて、精一杯の微笑みを向ける。
『楽、私が責任持って誠心誠意ちゃんと部屋まで送り届けるからね···』
あと、明日の仕事に支障がないように朝は龍か姉鷺さんに迎えに来て貰えるように連絡もしておくから。
楽「愛聖、その微笑みはやめろ」
そこから後は、百ちゃんがたーっくさんお酒を頼んで千と一緒に楽を構いながら飲んでは騒ぎ。
その傍らで私と岡崎さんは食器を纏めたりしながら過ごし。
そして、気が付けばお子様ならとうに眠っているような時間になって。
岡「そろそろお開きにしないと明日の仕事に差し支えますね」
『ですね···』
潰れてはいないものの口数が少なくなった楽や、変わらずハイテンションな百ちゃん、最初とほとんど変わらない千の様子を見て岡崎さんが伝票を持って立ち上がった。
『あ、チェックなら私も···』
慌てて私もバッグから財布を出そうとすると、岡崎さんに軽く止められてしまう。
岡「今回はうちの2人が半強制的にお邪魔してしまったので、こちらが持ちますから。大丈夫、ちゃんと経費で落とすのでご心配なく」
ニコニコっと微笑まれて言われてしまえば、私も強引にはお金を押し付けられない。
『すみません···ご馳走になります。あ、楽にも後で説明しときますから』