第6章 BLESSED RAIN
❁❁❁ 環side ❁❁❁
「えぇっ、またマリーいないのか?」
せっかくいいコトあったからマリーにイチバンに教えようと思ったのに。
三「急な用事が出来たからって言ってたから仕方ないだろ?はいよ、環、おかわり持って来たぞ」
「俺、マリーに早く伝えたいコトあったのに」
渡される茶碗を受け取り、ご飯を眺めながら今日の学校であったいい出来事を思い浮かべる。
だから、学校終わってからダッシュで帰って来たのにいねぇし。
どっか出掛けてんのかと思ったら、夜中まで帰って来ないとか···なんの用事だよ。
陸「環は愛聖さんになにを伝えたかったの?」
ナ「まさかタマキ···ワタシのマリーに愛の告白しますか?」
三「お前のじゃねぇけどな!で、環はなんの用事だったんだ?」
ホントはマリーにイチバンに言いたかったけど。
「学校の小テストが、平均点より上の点数だったから」
「「 ···えぇっ?! 」」
なんかみんな驚き過ぎじゃね?
大「あの万年居眠りボーイのタマが···お兄さん···泣けてくる···」
壮「環くん、頑張ったんだね」
陸「一織は?環と同じクラスなんだから、小テストやったんだろ?」
一「愚問ですね···あれくらいの小テストは授業をちゃんと受けていれば大したことはありません」
陸「で、何点だったの?」
一「何点だったかと言うなら、満点です」
···いおりんスゲー。
っていうか、知ってたけど。
「この前マリーが教えてくれたトコがいっぱい出たから、答え書けた」
だから早くマリーに教えたかったのに、いねぇし。
大「それはアレだな、早く電話でもして愛聖に教えてやった方が···いいだろうな?ほらタマ、俺のスマホから愛聖に電話していいぞ?」
「おぅ、ヤマさんサンキュ」
三「おっさん···なに企んでるんだよ」
みっきーがヤマさんになんか言ってっけど、とりあえず渡されたスマホからマリーに電話をかけ始めた。
大「あ、そうだタマ。もし愛聖が絶賛お取り込み中だったら遠慮して切ってやれよ?一応、邪魔しちゃ悪いからな?」
「ん、分かった。最初にお取り込み中か聞く」
分かったけど、お取り込み中って···なんだ?