第6章 BLESSED RAIN
❁❁❁ 三月side ❁❁❁
大「ミツ、愛聖からの電話なんだって?」
「あぁ、それな。急な予定が入ったから自分の分の夕飯、人数から抜いてくれって」
今日、愛聖が食べたがってたモン作ろうかな?とか、思ってたんだけどな。
マカロニグラタンとミモザサラダ、それからジャーマンポテト。
腹減り成長期の環には、もう1品追加して···とか考えてたけど、1番食べたがってた愛聖がいないんじゃ材料だけ買っといて明日に回すか?
んじゃ、メニュー変更だな···寮には壮五がいたな。
壮五にラビチャして米だけ研いで貰っとくか。
簡単にメッセージを書いて送信する。
壮五からはすぐに返信が来て、それを確認してからスマホをポケットに押し込んだ。
大「そういや、いつだったかも夕飯いらないって帰って来ない事あったよな」
あん時は確か···睡眠不足全開で帰って来て。
オレらと騒いだ後に急にコテンと寝ちまったんだよな。
全然起きる気配ねぇし、そんで一織のベッドに運んだけど···考えてみたら一織のベッドに運ぶくらいなら、オレの部屋でも良かったんじゃね?
一織のは、ハシゴ上がらないとだし。
次にそういう事があったら、今度はオレの部屋にしとくか?
いやいや、それならいっそ前もって愛聖に部屋に運ぶぞ~?とか許可貰っとけばいいだけの話だな。
···次に、そういう事がない事を願うって感じだけどな。
大「それにしても、愛聖の急な用事ってなんだろうな。夕飯いらないって事は、また泊まりがけのラブラブナイトか?」
「言い方な、言い方。急なって事は仕事のとか、なんかそれ関係なんじゃね?愛聖はここでは後輩扱いでって言ってたけど、ここより前の時の繋がりとかあるだろうし。もしかしたら壮五にくらい行き先とか話してっかもな?寮にいるし」
大「だな。そんじゃ、パパッと買い物終わらせて、ソウに取り調べしてみますかね···あ、ミツこれ安くね?」
「お、ホントだ。じゃなくて、普通に聞けっての!怪しい事してる訳じゃないんだから」
チラシを見ながら買い物カゴに商品を入れて歩きながら、そう言えば愛聖の交友関係ってオレら詳しくは知らないな···なんて考えた。
ま、あんまり根掘り葉掘り聞く訳にもいかないしな。
そのうち分かるだろ。