第5章 ヒカリの中へ
❁❁❁ 陸side ❁❁❁
オレの胸に凭れたまんまの愛聖さんが、そのまま静かに···ゆっくりと目を閉じていく。
『あったかくて···安心す、る···』
聞こえるか聞こえないかの小さな呟きを残してピクリとも動かなくなった体をそっと揺すってみても、反応はないし。
「愛聖さん?」
三「ん?陸どうした?」
「なんか、愛聖さんが···」
どうしたらいいのか迷いながらも寝転がりながら三月に言えば、それを見た壮五さんが愛聖の様子を覗いてくれる。
壮「えっと、寝ちゃってるみたいだね」
「「 寝てる?! 」」
周りのみんなが声を出せば、壮五さんは人差し指を口元に当てて···しぃーっと微笑んだ。
環「今さっきまで普通に起きてたじゃん」
壮「よほど疲れてたんじゃないかな?···ほら、この辺りに少しクマが出来てる」
大「どこに外泊したんだかわかんないけど、そんなに疲れて睡眠不足になるほど誰かと熱い夜でも過ごしたのかね」
熱い夜、って···
環「ん?昨夜はそんなに暑くなかったよな、りっくん?」
「えっ?!あ、うん、そそ、そうだよね!」
環に話を振られて焦ったぁ···なんか適当な返事しちゃったよ。
一「四葉さん。この場合の熱いというのは気温の事ではなく、関係性や雰囲気···のことですよ」
三「一織!いちいち説明しなくていいっつうの!」
環「関係性?雰囲気?どういうこと?」
一織も妙なところで環に説明するから、環が興味持っちゃったじゃんか!
ナ「タマキ···熱い夜のストーリーは、ワタシがお教えしまショウ。得意分野デス!」
三「お前も語らなくていいからな!」
三月の素早いツッコミに笑いながらも、片腕で愛聖さんを抱えながら体を起こす。
グラリと傾く愛聖の体を落とさないように抱き寄せ直せば、ふわりと香る···いつもの愛聖さんとは違う香り。
ちょっと甘さがありながらも大人っぽい、香り。
いつもと違う香りって事は···もしかして、やっぱり···?なんて、ちょっとドキドキしちゃったりして。
ナ「リク?顔が赤いですネ···熱でも?」
「ちっ、違う!大丈夫!なんでもないから!」
熱を計ろうと手を伸ばすナギから体を離し、ブンブンと頭を振って、おかしな想像を頭の中から追い出した。