第4章 カケラの眩しさ
❁❁❁ 大和side ❁❁❁
しっかしまぁ、ミツの買い物術っての?
スマホでチラシ見ながら買い物とか、アイドルより主婦の方が向いてんじゃね?とか思ってしまうよ、オレは。
いまだって···ほら。
三「おおっ!おひとり様2点までってことは、今日は6パック買えるな!」
『そうですね!もっと早く分かってたら逢坂さん達も一緒に来れたのに』
三「店頭のセールはネットチラシには載らねぇし。ご贔屓様にはお買い得ってヤツだ」
あんな感じだし?
それにしても···
「ミツ、既にこんなに荷物あんのにどうやってこれ以上持てっての?お兄さん肉体労働苦手なのよ?」
スーパーで食材を買い込んだってのに、帰り道のドラッグストアでまた買い込もうとするミツを見てため息を吐いて見せる。
だいたいトイレットペーパー6パック買うとか、どんなだっての。
三「それに関しては問題ない!さっき荷物詰めてる時に壮五に連絡してナギを引っ張って来い!って言ってあるから、そろそろ合流すんじゃねーか?」
あらまぁ、お早い対応ですこと。
『あ!逢坂さんとナギさんが来たら、あと4パック買えますね!』
三「おぉ!ナイス 愛聖!」
「あ~コラコラ!ソウとナギは荷物要員だろうが!これ以上はダ~メ!」
荷物持ちに呼んだ人員に買い物させたら、それこそ持ち切れないでしょうが!
全く···ある意味オレが着いて来てて良かったというか。
物分り良過ぎるソウや、ノリのいいナギだけだったら···きっとどんなサーカス団ですか?!ってくらいの買い物して来るトコだったろうか。
既に愛聖だって、頑張り過ぎてるくらい荷物持ってるし。
『よいしょ、っと』
チラッと見れば、愛聖が両手に一杯になってる袋を持ち直す。
その手のひらは、レジ袋の重さで擦れて赤くなったり、白く食い込んだりしてて。
ま、今回は仕方ないか。
「ほら。そっちの重そうなの、お兄さんに渡しなさい」
『え、でも二階堂さんだってたくさん···』
大「いいから、ほら。女の子が頑張りすぎてもかわいくないぞ~?こういう時は、男に頼るのもアリだからな?」
だけど···と拒む小さな手から荷物を奪って笑ってみせる。
「その代わり、寮に着いたらお兄さんの肩揉み担当な?」
OK?と更に笑えば、愛聖も一緒に笑った。