第4章 カケラの眩しさ
「さっすがダーリン!わかっちゃった?!」
千「モモの事なら分かるよ。それで、どこのやつ?僕も使ってみたい」
「ユキならそういうと思った!ちょっと待って?···ジャーン!ちゃんとユキの分もあるんだよ!」
前に愛聖の髪がツヤサラだったのを褒めたら、どこのメーカーとか教えてくれたから取り寄せたんだよね!
千「···準備良すぎでしょ。僕を同じ香りにして···どうするつもり?」
「もう···どうにでもしちゃう!後でシャワーしてきなよ!ついでに泊まっちゃう??」
龍「アハハ···仲いいですね、ホント」
あ、龍がいること忘れてた。
「龍も泊まる?みんなでパジャマパーティーしよう!」
千「女子かっ!」
ユキのナイスなツッコミで、3人でゲラゲラと笑い合う。
やっぱり、賑やかなのって···いいな。
「ユキ、オレ腹減った!ご飯まだ?」
ずっと鼻を擽る料理の香りに負けて、つい本音が飛び出してしまう。
千「はいはい、あとはもう並べるだけだから待ってて?」
龍「あ、俺も手伝います」
「じゃあオレも!」
「「 どーぞどーぞ! 」」
「なにそれ!ユキと龍、いつの間にそんなに仲良くなったの?!あ···もしかして、ダーリン浮気?!浮気なの?!」
千「やめて母さん···子供の前じゃないか」
ついユキとの掛け合いが楽しくて、いつものノリで楽しんでしまう。
龍「え、あれ?!子供って俺?浮気相手と2役?」
「もう~!龍は天然出し過ぎ!」
龍の慌てる感じにオレもユキも···また笑う。
少し前なら、龍の立ち位置は間違いなくマリーで。
千も百ちゃんも仲良すぎ!
私だけ仲間はずれ!
いいも~ん!私だって超絶イケメン捕まえて浮気しちゃうから!
···とか言いながら笑いあって。
拗ねるのが演技だと分かっていても、オレもユキも、ごめんごめん~!ってマリーを抱きしめたりして。
そんな日が、いつかまた来ればいいのに···とか。
3人で笑い合いながらも、どこかで同じ時間を過ごしているだろうマリーに想いを馳せた。
また···連絡してみよう。
ユキにも龍にも言えない事だけど、今はオレだけでもマリーの無事が分かっていれば、何とか立ち回ってやれるくらい···出来るから。