第20章 明かされた事実
百「え?!切り替え早くないっ?!ここはもっと、百ちゃんありがとう!だーいすき!とか言ってほっぺにチューとかは?!」
千「そんな事はお父さんが許しません」
百「痛っ・・・ユキ、不意打ちのデコピンやめてってば」
百ちゃんの言葉にすかさず千がツッコミを入れて流れはRe:vale劇場へと変わりつつあるのを放置して、残りの食事を平らげる。
『ご馳走様でした、と。さて、四葉さんのお腹も満たされたしMEZZO"の楽屋に行きましょう』
なんだかんだ食べ終わるのが最後になってしまったからと言って席を立つと、他の3人も続けて席を立つ。
『あ、四葉さんちょっと待って・・・はい、これでよし』
向かい側にいた四葉さんの口元にハンバーグソースがついているのを見て、テーブルの紙ナプキンを取り拭き取ってあげる。
環「おぉ、サンキュ」
『支度をするのに洗顔とかもするけど、楽屋に行くまでわんぱくなままって訳にもいかないから』
じゃ行きましょうかと紡さんに声を掛け歩き出そうとすれば、グイッと後ろから腕を掴まれ足が止まる。
『千、どうかしたの?』
掴んだ手の感触からすぐに千だと分かり、振り返りながら言えば千は私を見つめて数秒黙ってから漸く口を開いた。
千「急がないと、まだ仕事があるんだろ?」
『そうだけど、私のここでの仕事は終わってるから一緒に帰るのに立ち会うだけだよ。ね、紡さん?』
紡「えぇ、今日は私だけがここで動いているので愛聖さんには申し訳ないんですが・・・」
いやいや私の方の都合で朝早くから来て貰ってるんだから気にしないで?と返し、また千を見る。
『それで、千は私に用があるんじゃないの?』
千「愛聖の仕事は終わってるって事は、時間はあるって事だよね?だったらマネ子ちゃん、僕らの用が終わったらそっちの現場に送り届けるって事で愛聖を借りても?」
紡「それは構いませんが・・・用が終わったら私がお迎えに行きますよ?MEZZO"がお仕事中は私も手が空いてますから」
千「いや、大丈夫。マネ子ちゃんは彼らについててあげて?僕らが、いや・・・僕が必ずマネ子ちゃんの所に愛聖を引き渡すから」
ね?とあからさまに営業スマイルを光らせる千に紡さんの方が折れて、宜しくお願いしますとMEZZO"の仕事をするスタジオを千に伝えた。