第20章 明かされた事実
ー じゃあ、アイドリッシュセブンの一番の仲良しは四葉環さんって事ですか? ー
ー 四葉さんは遠慮なく私に甘えてくれたりして、私も嬉しいし、それにアイドリッシュセブンの皆さんは私の兄のような人もいれば弟のような人もいて、いつも賑やかです ー
ー 弟みたいと言えば、四葉さんと同じ歳の和泉一織さんもですか? ー
テレビの中で私達の話題になり、四葉さんは食べる事も忘れてしまうほど見入っている。
環「いおりんの場合、弟って感じじゃねぇよな?どっちかって言えばお母さん?とか?」
「なんでそうなるんですか!」
環「だっていおりん、マリーとかりっくんとかにいつも怒ってんじゃん?」
「それはあの人達がドジ踏んだりしてるからです。別に日頃から怒りっぽい訳ではありませんよ」
いきなり何を言い出すかと思えば、私が佐伯さんのお母さんだとか!
全く、と思いながら箸を進めていれば、まだ佐伯さんと番組MCの会話は続く。
ー 楽しそうですね。でもその寮で佐伯さんは女性ひとりだけなんですよね?何か生活していく上で困ることとかないんですか?例えばほら、お風呂とか洗濯物が混ざってしまって、とかいうハプニングとか ー
ー ハプニング、ですか・・・うーん、どうかな?あんまりそう困るような事はないですね。皆さんとても優しくて紳士ですから ー
うふふ、と笑いながら言う佐伯さんに、困ったことがあるのは寧ろ私達の方ですけどね?と心の中で悪態をついてみる。
だってあの人は、自分が女性であると言うことを忘れがちなのか、ソファーで寝てしまったり、自分のベッドに四葉さんを寝かせてしまったりとハチャメチャな事をしているのに。
熱を出せば誰彼関係なく甘え・・・いや、これはあまり思い出してはいけない事項でもありますが。
その都度、巻き込まれる私はお説教じみた事を言っては、いつも怒ってるというイメージ・・・怒ってる、と思われても仕方ない?
確かに私は四葉さんのように甘えることは皆無であり、逆に説教長時間コースは頻繁で。
とはいえ、あの人だって怒られるような事を繰り返すのも悪いんです。
七瀬さんといい、佐伯さんといい、なぜこうも同じ事をやらかすんでしょうか。
環「いおりん?卵焼き、変な味でもすんのか?みつきーの卵焼きいつも美味いのに」