第19章 魔法のコトバ
環「みっきー、まだマリー寝てっし俺も腹減ったけど無理やり起こすの悪いし、だから俺はマリーが起きてから一緒に飯食うから」
一「昨晩アレだけ大騒ぎして絡んで寝ているんですから、そろそろ揺り起こしても大丈夫だと思いますよ。佐伯さんが四葉さんを捕まえて離さなかった分、四葉さんはそこから離れられずに夜を明かしたんですよ?その為に大神さんも兄さんも同じようにここで夜を明かすはめに」
うわぁ・・・一織さん、いつもの3割増くらい不機嫌だ。
これは今目が覚めました的に起きたら、それを目の当たりにしてしまう。
けど、起きなければ起きないで四葉さんがお腹を空かせたままだし・・・困ったなぁ。
ちょっと、待って。
大騒ぎして、絡んだ・・・って?
大騒ぎ、の部分は何となく記憶にあるけど、絡んだって・・・誰に?
昨夜は確かに三月さんや逢坂さんと飲んだおしゃべりして、まぁ、騒いだとも言えるけど。
そこに二階堂さんも加わって、途中で二階堂さんが誰かに電話して・・・た、ような・・・?
で、こんな時間に誰に電話してるの?って声掛けた気もする。
ん?あ、れ・・・?
・・・・・・・・・・・・うわぁっ?!
な、なんか急にいろいろ思い出してきた!!
電話してる二階堂さんに誰と電話してるのか必要以上に聞きまくって、それで私も誰かと電話したいー!って自分のスマホ持ち出して電話したんだった!
・・・しかもそれって確か、岡崎さん・・・だったような。
や、やばいやばいやばいっ!!
なんで私ってば岡崎さんに電話なんかしたの?!
ありえないでしょ!!
よりによって他事務所の、しかもRe:valeのマネージャーさんにとか?!
きっと岡崎さんから千や百ちゃんに伝わって、千からのお小言電話が鳴りっぱなしになっていたに違いない。
あぁ、もういろんな意味でやらかした!!
頭の中をグルグルと回り出す後悔に打ちひしがれている間にどんな会話が周りで進んでいたのか、気が付くと四葉さん以外に人の気配を感じた。
万「大丈夫だよ環くん。一織くんの言うように叩き起すくらいの勢いがあっても問題ないから。寮に来る前はほとんど毎朝俺が起こしてたようなものだし、俺に任せて」
え、ウソでしょ?!
どんな顔で起こされたらいいの?!
佐伯 愛聖・・・ピンチ!