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〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第18章 Return to Myself


『も、もう勘弁して下さい、ホントに・・・』

あれからどれだけ歌って踊ってを繰り返したのか分からないほど疲労感に襲われて、壁に背を預けっぱなしで床に座り込んだ。

大「オレは楽しかったけど?」

タオルで汗を押さえる二階堂さんはカラカラと笑いながら床にへばった私を見る。

そりゃ楽しかったでしょうよ!!

私を軸に入れ替わりメンバーを変えて何度もそれをやるのを見てたんだから!と言葉を脳内再生しながらムゥっとむくれて見せれば、二階堂さんは更に笑いながらも私の隣りによっこいしょっと言いながら腰を降ろした。

『お兄さんじゃなくておじいちゃん・・・』

大「うるさいっての。でも、おまえさんがこうやって一生懸命にいろんな事にチャレンジしてるのを見ると、オレたちも嬉しいっていうか?」

三「だな。あのさ愛聖、オレたち今日、」

大「ストーップ!ミツ、オレたちよりもソワソワしてるヤツに譲ってやろうぜ?」

二階堂さんが視線だけをチラリと向けた先には、私たちのやり取りを興味津々に見ている七瀬さんがいて。

っていうか、なんだろ??

七瀬さんが今、もの凄く嬉しそうに尻尾を全開にフリフリするワンちゃんに見える、ような?

それによく見てみればそれは七瀬さんだけじゃなく、四葉さんも同じようにも感じる。

まぁ、もっとも四葉さんの場合は普段から懐っこい大型犬のようでもあるけれど。

『えっと、七瀬さんが凄くソワソワしてるのは分かりました。けどそれが私と何の関係が?』

大「それが大アリなんだよ。リク・・・っていうか、とりあえず全員集合!」

二階堂さんのひと声にそこかしこで休んでいたみんなが私を中心として集まった。

大「リク、大発表を譲ってやるから例のあのこと言ってもいいぞ」

陸「いいの?!でもこういうのって大和さんがリーダーだし、大和さんが言う方が」

さっきのソワソワとは違い、どことなく落ち着かない様子を見せる七瀬さんに二階堂さんがいいからいいからと笑って肩を叩く。

陸「大和さんがそう言うなら・・・愛聖さん、えっと、その、オレからの真面目な話を聞いて下さい」

『あ、はい!』

真面目な話をと言われ、それまで壁につけていた背中をシャキッと離して姿勢を正す。

思わず床に正座してしまうのは、つい天からお説教される時のスタイルというかなんというか。




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