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〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第18章 Return to Myself


❁❁❁ 壮五side ❁❁❁

『いぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!』

三「っと?!・・・今のって愛聖の声だよな?」

三月さんと朝食の準備をしていると、突然聞こえて来た悲鳴に僕も三月さんもその手を止める。

一「まったく・・・朝から騒がしい人ですね佐伯さんは」

配膳を手伝ってくれていた一織くんがあからさまなため息を吐いて、悲鳴が聞こえた洗面所へと顔を向けた。

「だけど、今のは尋常じゃない悲鳴だったよね?何があったんだろう・・・様子を見に行って来るよ」

三「だな。まぁ、大和さんも顔洗いに行ったの見たから、あらかた見当はつくけど、一応オレも行くよ。一織、人数分のお椀出しといてくれ 」

一織くんにそう言った三月さんがレードルを置き、僕に行くぞ?と行って一緒にリビングを出た。

「大和さんが一緒にいるなら、虫とか出たとしたら大丈夫な気もするけど・・・」

洗面所に向かいながらぽつりと言えば、三月さんは普通はそうなんだけどな、とため息を吐く。

三「虫くらいならなんてことないだろうけど、あの悲鳴っぷりからして大和さんがしょうもないちょっかい出したんだろ・・・あぁ、やっぱりだ。ほら、な?」

洗面所の入口から覗けば、しゃがみ込んで笑う大和さんと、それから壁に体を預けて耳を押さえながら床にペタンと座り込んで硬直する愛聖さんが見えて三月さんと側に膝をつく。

三「愛聖。一応聞くけど、何があったんだ?」

『み・・・耳・・・』

三「耳?耳が、なんだ?」

『二階堂さんが、耳、食べた・・・』

予想もしていなかった愛聖さんの言葉に一瞬、思考が止まる。

三「はぁっ?!」

「いくら愛聖さんがうさ耳のパジャマだからって・・・」

三「そこは問題じゃねぇよ!ってか大和さんは朝から何してんだ!」

腕組みをして三月さんが言えば、大和さんはまだ笑いながらも、ゴメンゴメンと片手を挙げた。

大「いやぁ、ちょーっと驚かそうとしただけなんだけどな?それにしても、なんつー色気のない悲鳴・・・ブハッ・・・だ、ダメだ・・・」

まぁ、確かにさっきの悲鳴はと思い返しては、大和さんの言うと頃の色気なんて物はないかも?と思ってしまった。

三「とりあえず壮五、愛聖を部屋に連れてってやれ。その格好じゃ朝飯どころじゃねぇし」
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