第17章 見えない未来
環「嫌だ・・・俺が謝らなかったら解散になるなら、解散すりゃいいじゃん」
一「いまなんて言いましたか?!」
『一織さん落ち着いて!』
キレかけた一織の体を押さえるように愛聖さんが自分の体を押し付けて止める。
壮「みんな、待って・・・環くんの気持ちも考えてあげて?あんな事があって、まだ気持ちの整理だってついてないんだよ」
一「速やかに謝罪しないと、怒ったミスター下岡さんがアイドリッシュセブンを降板する方向に動くかも知れないんですよ!」
壮五さんの言ってる事も、一織が言ってる事も・・・両方とも、分かる。
三「環・・・お前の気持ちも分かるけど、自分で受けるって言ったんだろ?それならちゃんとしないとダメだろ」
環「妹を探すって言われたから受けたんだ!なのに親父なんか連れて来やがって!」
だけど、環がこんなんじゃ謝りにだって行けないんだ。
「大和さん・・・環がこれ以上動かないなら、せめてオレたちだけで」
大「ダメだ。怪我させた本人を置いてってどうすんだよ。タマを連れて行かなきゃ謝罪の意味がないだろ」
「それは・・・そうかも知れないけど」
じゃあ、どうすれば環が納得して動いてくれるんだろう。
三「壮五、いつものお前なら環を説得するのに、なんで今回はそうしないんだ?」
壮「それは・・・」
三月の言葉に、壮五さんが視線を外しながらも小さく話し出す。
壮「もしも、僕が環くんの立場なら・・・あんな風に父親が出て来たらゾッとするよ・・・大和さんだって同じなんじゃないかな・・・」
大「・・・なんの話だよ」
壮「記事を読んだんです。大和さんが大物俳優の隠し子だって書いてありました」
大「だから、あんなのは嘘だって言っただろ?」
壮「でも僕は、」
大「しつこいんだよ、お前も」
ナ「NO!ケンカはやめてクダサイ!」
あわや一触即発にならそうな所をナギが間に入る。
環と一織の事もあるのに、今度は壮五さんと大和さんがだとか・・・
ホントにどうしたらいいんだろう・・・