第15章 shine of the palm
『どんな仲ですか!四葉さん!私を助けて?!』
大「あ、バカ・・・そんなにモゾモゾ動くなって・・・その、アレだ・・・」
『アレってなんですか?!』
大「いや、まぁ、お前さんがモゾモゾ動く度に胸が当たるって言うか?」
・・・は?
・・・・・・胸?
って・・・私の?
何気なく自分の胸元に視線を落とせば、その場所は確かに・・・二階堂さんの素肌に押し付けられるようになっていて。
『ふ、服着てますから!二階堂さんのエッチ!』
環「うわ・・・ヤマさんヤベぇな」
大「タマが言うな!」
3人でギャーギャーと騒いでいると、楽屋のドアが開かれ三月さんの一喝が飛んだ。
三「お前らなに騒いでんだ!外まで聞こえてるぞ!・・・って、なにやってんだよ!」
壮「環くん?!僕たちがいない間になにがあったんだ?!」
陸「え?なんで大和さんと愛聖さんがグルグル巻きになってんの?」
ナ「oh!ヤマトにマリー、楽しそうデスね!」
一「あれを見てそう思うのは、六弥さんだけですよ」
最後に一織さんがため息を吐いて、衣装ケースからハサミを出し、それを持って私たちの元へと歩いて来る。
一「念の為に言っておきますが、動かないで下さいね。手元が狂ったら二階堂さんは血塗れですよ」
大「イチ、冷静に怖いこと言うなよ」
いえ・・・いっそ二階堂さんは、ちょっとくらい痛い思いをして貰っても平気だと思います。
壮「一織くん、僕も手伝うよ。ひとりじゃ大変だろ?」
陸「あ、じゃあオレも!」
一「七瀬さんは離れておとなしくしていて下さい。あなたが参加すると、それこそ大惨事が起きかねますからね」
お願いします七瀬さん・・・じっとしてて下さい。
無言の圧力で作業をする一織さんと、テープを剥がす際に痛くない?と優しく声を掛けてくれる逢坂さんによって、手際よく解放された。
大「ソウはともかく、イチ・・・お前さんは容赦なく剥がしてくれちゃって。お陰でお兄さん、柔肌が真っ赤よ?」
一「自業自得でしょう」
二階堂さんの言葉に眉ひとつ動かさずに返す一織さんに、三月さんは困った顔でそれを見ていた。