第2章 尊敬から恋への変化
(合同訓練での大事件の後から、リヴァイ先輩との距離が近くなった気がする)
はもともとリヴァイの存在を認識しており、その能力の高さに憧れと尊敬の念を抱いていた。だが、二人の間には全くと言っていいほど接点がなく、それまでは言葉を交わした事すらなかった。
それが、合同訓練の際に助けてもらってから、リヴァイと話す機会が格段に増えた。校内でリヴァイの姿を見かければ必ず言葉を交わしたし、リヴァイもどこからともなくフラリと現れては、雑談をしたり、今回のように指導をしてくれるようになったのだ。
それまでのの中でのリヴァイは、本当に頼りになる…そして少しだけ怖い、尊敬すべきカッコイイ先輩…といった存在であった。だが、合同訓練でリヴァイの人となりを知ってから、それだけではなくなった。リヴァイに感じていた恐れも、今ではすっかりなくなってしまった。
(…私、リヴァイ先輩の事が好きだな)
だが、自分は兵士になるためにここに来た。恋愛をするためではない。もちろん、人を愛するというのは素晴らしいことだ。しかし、今の自分はそれをする時ではない。
リヴァイが側にいて、本当に幸せな事に、随分と気にかけてもらっている。
(これ以上の事は、望みません…)