第6章 Everything about me is yours
の師匠は、まさに「肝っ玉母さん」という言葉がぴったりくるような豪快な女性であり、裁縫というお淑やかな職業に似合わない、明るい人物である。
だが、その裁縫の技術はまるで機械のように正確で早く、尚且つ繊細であった。
「おや!やっと結婚式をやるのかい?!私は、今か今かと待っていたんだよ!いいともさ、実はもう型紙は引いてあるから、すぐに取り掛かるよ。リヴァイさんの分もね」
4人揃って依頼に行った時、女性はがっはっは、と大きな口を開けて笑うと否やも言わずに快諾してくれた。
女性が勢いづいて、ホッと安堵していたオルオの背中をバシバシと叩いたものだから、例によって彼はまた舌を噛み、その飛び散った鮮血には、さすがの女性も目を丸くした。