第6章 Everything about me is yours
(も、ミカサやぺトラのように結婚式に憧れていたんだろうか。その思いを、ずっと押し込めてきたのだろうか)
そう思ったら、リヴァイは胸の奥がきゅうっと締め付けられるように切なくなって、思わずを抱き寄せた。
リヴァイの腕の中に収まったは、香ってくる石鹸の匂いを嗅ぎながら、小さな声で言った。
「実を言うと私、ずっとずっと、結婚式をしてみたいって思っていたんです」
耳が痛い。リヴァイは、を抱く腕に力を込める。
「でも、リヴァイさんと一緒にいられる、ただそれだけで私は幸せだったんですよ」
へにゃりと眉を下げて笑ったに、リヴァイはもうどうしようもなく切ない気持ちとか愛しい気持ちとかが湧き上がってきて、胸がいっぱいになる。
「いい結婚式にしような」
すり、と頬を撫ぜてやれば、はくすぐったそうに肩をすくめて笑った。