第6章 Everything about me is yours
その日のうちに、普段リヴァイ夫妻と交流のある者達の間で、「早急に結婚式を執り行おう作戦」の実行委員会が立ち上げられた。
実行本部長にエルヴィン・スミスを据え、プランナーにハンジ・ゾエ、衣装係にリヴァイ班、エレン・ミカサ・アルミンは会場の装飾係、そして立会人にはドット・ピクシスといったそうそうたる顔ぶれが揃った。
ちなみにピクシスとは、もともと彼が美女好きということから、ひょんなきっかけで知り合ったものである。
リヴァイと同じパターンで、エルヴィンとの会議のために訪れたピクシスの、外れたボタンをが付けてやったことで、以来孫のように可愛がってもらっている。
各々が夕食を摂っているガヤガヤとした食堂の一角で、第一回作戦会議が開催された。ちなみに今回、ピクシスはいない。
「ではまず、本結婚式の基本方針を確認しよう」
顔の前で手を組んだエルヴィンが、重々しく口を開いた。
「これはあくまでも、二人を祝いたいという気持ちから出来た会である。作戦会議などと少し仰々しくしてしまったが、二人を心から祝いたいと思う人間がこれだけいるのだという風に受け取ってもらいたい。よって、二人はただ楽しんでくれればいい」
そこでエルヴィンは言葉を切り、視線を向けた。
「…という事なんだが、どうだろうか?」