第4章 病気
音を立てないように家に入る。
寝室にの様子を見にいくと、ベッドの上で目を閉じているのが見えた。
ほっと息をつき、兵服を脱ぐと、白いシャツに黒のズボンに着替え始めた。
静かなのでは寝ているのかと思っていたら、
「りばいさん」
起きていた。
「起きたのか。飯食うか?」
きゅっと袖まくりをしながら訊ねると、熱でぼんやりしているのだろう、はこくりと小さく頷いた。
「美味しいです」
もぐもぐと食事を頬張りながらが言う。
「それは良かった」
と一緒に朝食を摂りながら、リヴァイは返事をする。熱はあるものの、食欲は落ちていないようだった。
は、リヴァイの作ったスープとパン、「体調の悪い時にはコレだ…」とリヴァイが独自に発明した特製ジュースをきちんとたいらげた。
「よし、お前はもう寝てろ」
ぐいぐいとを押して、横たわらせる。
「はい…」
ややしゅん…としてはベッドにもぐりこんだ。
朝の時と同じように手を握っていてやると、はすぐに眠りに落ちた。具合が悪い時は眠るに限る。どんな薬よりも、良質な睡眠を十分に取る事が体調回復のカギであると、リヴァイは考えている。
それに、ウォールマリアの領土を失ってからというもの、慢性的な品不足が続いており、薬などは特に手に入りにくくなっていた。
が眠りについたのを確認すると、熱い額にチュッとキスを落としてから冷たいタオルを置いてやった。