第2章 衝撃の事実
ソファに埋もれるようにして3人がまったりしているところへ、コンコンと部屋のドアがノックされた。
が返事をする前に扉が開かれて、ひょっこりと顔を出したのはリヴァイだった。
普段は不機嫌そうにひそめられている眉から力が抜かれ、その表情はいつもと比べると幾分緩んでいるように見えたが、エレン達の姿を見つけるとすぐに見慣れた兵士長の表情へと戻った。
「なんだ、こんな所で油を売っていたのか」
「へ、へいちょ…」
エレンとアルミンは慌ててソファから立ち上がり敬礼をした。だがミカサだけはソファに腰掛けたままで、「休憩時間なんです」と落ち着いた声で返事をした。
そこへが現れた。衣類修繕室は主に来訪者の対応をする部屋と、材料等を置いておく小部屋とに分かれており、小部屋の方に材料を取りに行っていたが戻ってきたのだ。
「あら」
「おい、今日は早く帰れそうだ。夕方、迎えに来る」
それだけ言って、リヴァイは部屋を出て行った。相変わらずのぶっきらぼうさであったが、その表情は心なしか柔らかいようにエレン達には感じられた。
「??」
疑問符が浮かぶエレン達をよそに、は普段通り衣類の修繕を続けている。
(え?え?どういうことだ?)
(わかんないよ!何で兵長?迎えに来るって、どういう意味?)
(……?)
リヴァイ同様、若干機嫌が良くなったように見えるに尋ねることが何となくできず、3人はココアを飲み終えるとそそくさと退室した。