第25章 トレビアンな夏祭り
ヒロム「子供たちもみんなも…楽しみにしてるんです。だから…」
ヨーコ「ヒロムらしくない…」
リュウジ「確かに…。いつもなら真っ先にヒロムが中止にしようって言い出すのに…」
ヒロム「…………」
ヨーコ「でも…気持ちはわかる。ね?」
リュウジとは頷いた
会場が賑わってきた
リュウジ「大事な人たちなんだ」
ヒロム「先生に恩があるんです。俺…中学の頃…早く特命部に行きたくて仕方なかったんです。だから…ずっとヴァグラスと戦うことばっかり考えてた…。そんな俺を…」
ヒロムが中学の頃
早く特命部に行きたくて仕方のなかったヒロムは、学校の誰とも口をきいていなかった
ヨーコ「可愛げのない中学生だね…」
ニック「そうなんだ!コイツ~!」
ヒロム「ニック!」
リュウジ「まぁまぁ。ヒロムらしいよ」
ヒロム「最初は気が進まなかったんですけど…だんだん…。部活の活動の中で…いろんな人の笑顔を見たんです。そしたら…不思議と…焦りとか消えていったんです」
設楽先生はヒロムを大道芸部に誘い、仲間たちとの楽しい時間を経験させてくれたのだった
リュウジ「いい先生だね」
ヒロム「…今日は…先生の送別会でもあるんです」
『送別会…?』
ヨーコ「どっか行っちゃうの?」
ヒロム「…日本の大道芸を…海外に広げたいんだって」
リュウジ「すごいねそれ」
ヒロム「だから…今日はどうしても中止にしたくないんです」
ヨーコ「私たちも先生に感謝しなきゃね」
ヒロム「え?」
ヨーコ「だって、中学時代のヒロムは今より酷かったってことでしょ?」
ヒロム「酷いっていうな!」
『あははっ!』
リュウジ「よし、決まりだな。この夏祭り、俺たちの手で守ろう」
みんなは頷いた
ニック「OK!」
ニックは手を出した
その手にみんなは自分の手を重ねていった
作戦は決まった
メタロイドが会場に入る前に見つけ出し、ヒロムが会場からできるだけ遠くに引き離すことに
みんなはそれぞれ持ち場につき、メタロイドの捜索を開始した
~♪~♪~♪~
ヨーコ《メタロイド発見。会場の西側》
『わかった!』
みんなはすぐに向かった
作戦通り、ヒロムは会場から引き離した
メタロイド《何しやがんでぃっ!!》
ヒロム「それはこっちのセリフだ!」
~♪~♪~♪~