第3章 「13年前の約束」
は女性を背負って岩の影に隠れた
『この火傷…酷い…』
女性は意識を手放しそうだ
『大丈夫ですか?すぐに助けますから…!』
は患部に手を当てた
そこから淡い光が溢れ出す
傷はどんどん治っていく
『この調子なら全部治る…!』
は手を急がせた
―――――
『ん…』
ヒロム「あ…起きたか」
『あれ…私…』
ヒロム「現場で倒れてた」
『そっか……って』
お姫様抱っこ…!?
『ヒロムくん…!!降ろして…!』
ヒロム「いいよ。このまま帰る」
『重いし…!』
ヒロム「全然?」
『いや…あの…///』
リュウジ「なんで倒れてたの…?なんかあった…?」
『いえ、ち…!』
ヒロム「ち?」
『……なんでもない…』
ヒロム「言えよ」
『なんでもないから…』
ヒロム「あっそ…」
ヒロムは呆れたような顔で言った
言えないよ…治癒能力を使うと体力が持たないなんて…
戦闘の邪魔になるだけだし…
『一人で歩けるよ…っ』
ヒロム「どうせ歩けないだろ」
『何よどうせって…』
結局そのままヒロムに抱っこされたまま帰った
―――――
黒木「。話がある」
『…?はい』
黒木「」
『はい…』
黒木「神秘のカケラを知ってるか」
『神秘の…カケラ…?』
黒木「知らないか…」
『はい…』
黒木「神秘のカケラ…。ヴァグラスはそれを狙っている」
『神秘のカケラを…?それはどこに…』
黒木「。君の中だ」
『!!』
「「「!!!」」」
『そんな…冗談を…』
黒木「冗談ではない。君の両親が…神秘のカケラを君に埋め込んだ…」
『!!』
黒木「ヴァグラスはそれを狙っている…」
『……………』
ペタン…
は力なく床に座り込んだ