【ツキプロ】 ALIVE SOARA中心夢小説まとめ
第3章 どんな時でもそばにいて(大原空)
「ん...ん!?」
一度寝始めるとそれなりに起きないから、次に目覚めたのはもうお昼を回ったあとだった。
もう冷えたゆたんぽを払い除けて、のそりと向きを変えると何故か空がいて。
「おはよ、おきた?」
空はこっちの驚きなんて無視して頭を撫でる。
『なんで、』
「なんでもなにも。大切な大切な彼女様が体調不良ならかけつけるのが彼氏の役目だよ?」
合鍵をくるくるまわしながら空は当然のように答える。いやだって、風邪って言ったのに。
「俺に嘘つかないでいいよ」
『え...』
「そういうこと、だよね?」
ポンポン、と布団の上から私の身体に触れる空は、なにもかもお見通しです!と言わんばかりで。
あーこれ完全にバレてる。
私がひっそり隠しておきたかったそれを当然のように暴いてしまう空に呆れながら、でも自分のことに気づいてくれたことはとても嬉しいから何も言えなくなる。
「俺オンナノコじゃないし、頼りないかもしれないけどさ。まひるが辛い時にそばにいられないのは俺もつらい」
『っ、ごめん。ちょっと言いにくくて』
「...うん、わかってる」
空は私のおでこに唇を寄せた。
『ちょ、っと。空?』
「気が紛れるかなって」
『う...』
多分それだけじゃないんだろうけど、それに救われてしまってる私が文句を言えた立場でもない。とはいえ薬の効き目が薄れてきたのか、また少しづつ痛くなるお腹。いやほんと空気読んでよ、という私の気持ちはもちろんスルーだ。