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【ツキプロ】 ALIVE SOARA中心夢小説まとめ

第19章 Are you Happy?(霜月隼)


『思ってもないことを……』

「どうしてそう思うんだい?」

『椿ちゃんの方が……可愛いよ』

「……ふむ」

ポロッとでた本音は案外いつものトーンで。
可愛いよって言って貰えて嬉しいはずなのに、素直に喜べない私は本当に可愛くないなぁと実感する。とはいえ無い袖は振れないって言うし、可愛いは私には似合わないジャンルだから。うんうん。って心を納得させる。

隼はこちらをじーっと見つめて、でも何も言わない。
私が皿洗いを再開しても、穏やかな表情でこちらを見ている。

いや、待ってるのかな。

あんなしょうもない事言った手前、次の隼の口から出る言葉が少し怖い。釣り合わないなぁと思い続けているのに好きはどんどん増えるから困ったものだ。

(この期に及んで別れたくないとか)

ハァーとためいきをついて蛇口を閉じた。

『おわったよ、隼──ッ』

「まひる、」

振り向きざま、抱き寄せられ、キスされる。もう誰もいないとはいえ、共有スペースでこんなふうにされたことは初めてで心臓がバクバクしてる。まだ水を拭いてないままの手を隼の手に回す訳にも行かなくてシンクに手をかけようとしたら、隼がキスの合間、コッチでしょ?と濡れるのも気にせず腰に腕を回された。

「っ、はあ、まひる?」

『んん、ッあ、ひゃ…っ!?』

深くなるくちづけに意識を持っていかれそうになったところで、隼が少しだけ顔を離した。

「僕がこんなことしたいのは、君だけなんだよ、まひる?」

あー、ズルい。
欲しい言葉を欲しい時にくれたら?そんなの決まってる、私の方が譲れなくなっちゃうんだ。椿ちゃんにも、他の誰にも。

ちょっぴり感動したけど、次の隼からの言葉で私は凍りついた。

それに僕、まだ誕生日プレゼントもらってないし。

にこにこと続けた隼。でも目が笑ってない。魔王様おそるべし。
少し、いやかなり嫌な予感はしたけど結局私が彼をこばめる訳もなくて。

朝までコースでしたとさ。チャンチャン
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