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【ツキプロ】 ALIVE SOARA中心夢小説まとめ

第11章 あなたの隣(大原空)


晴れた日の午後。珍しく仕事がない今日はのんびり起きて特にやることもなく過ごしている。ほかのメンバーたちは朝早くに出かけてしまっていて、本当に暇で暇で仕方なくなってきた頃だった。


〜〜♪


めったにならないメロディが聞こえてきた。発信源はスマホ。着信音にはこだわらない方だけど、彼女だけは特別に変えてあって。俺は慌ててスマホを耳に押しあてた。

「もしもし!?」

『もしもし、空』

この年代の女の子にしては落ち着いている声が、電話越しだと余計に透き通るように聞こえるから不思議だ。俺からかけることはままあるけど、あちらからかけてくることは本当に稀で、何があったのか心配になってくる。

「どうかした...?珍しいじゃん、電話なんて」

『大した用事ではないんだけど...なんでそんな慌ててるの』

顔見えてないのに彼女には俺の様子がわかるらしい。そんなに声に出てるのだろうか。えっ、あ〜その、と言葉にならない声をあげると、向こう側で彼女が笑った。

『ふふ、空。へんなの。』

「だって普段電話なんて滅多にないじゃん!」

『話したら会いたくなるから、私からはしないだけだよ』

「っ」

俺が息を呑むと彼女はまた、クスッと笑った。
本当にどうしたんだろう。いつもならありえないような台詞がばんばん聞こえるし、めちゃくちゃよく笑うじゃん。ただの1度の電話で俺をここまで幸せに出来る人はこの人以外にはいないだろう。

『まあ、それはいいの。空今日休みなんでしょ?』

「あ、うん。1日オフだよ」

『私もさっき急に暇ができたから』

「え」

『デート、いかない?』

食い気味にはい!!と返事をしたらさらに大笑いされてしまって、これから会う時どんな顔すればいいんだろうなんてちょっとだけ考えてしまった。
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