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【ツキプロ】 ALIVE SOARA中心夢小説まとめ

第10章 君が(七瀬望)


その後も何度も何度もおまじないを繰り返したけれど、望くんは、必ず私を見つけに来た。
教室を変えてみても、だ。

「せんぱーい、元気だして」
また明日会えるよ。

もうとっくになぜ泣くのかの理由もわかってしまったんだろう、望くんは優しく私の頭を撫でて慰めてくれる。いつもの元気な望くんからは少し意外な姿だったけど、伝わってくるあたたかさは人を笑顔にする天才の望くんそのものみたいだった。








いつからだった、だろう。
おまじないというより、儀式のように続けてきたそれの目的が変わったのは。
また、望くんに会えるとか。
不謹慎なことを考えるようになっていた。

もうすぐ私たち3年は卒業する。
移り気な女の子では嫌われてしまうかもしれないけれど、精一杯をくれた望くんに伝えたいことができた。
もしかしたら、望くんは私の好きだったあの人に、私が告白すると思っているかもしれないけど。

(卒業式が終わったら、桜の木の下にいるね)
それだけ書いた手紙を望くんの荷物の上にひっそりのせた。
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