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IN DREAM2

第5章 水と火


「もちろんです!
ゼルベウスさんは他の方々をここへ運んでください」
「ああ・・!」

集落で倒れているリザードマンを担ぎ、ユリエフの元へ次々と運びあげるゼルベウス

近くで水を操り、鎮火に黙々と進めるアラン
そのあとからジェイクが近づき、気絶している兵士の兜を取り、胸ポケットにはいっていたエンブレムのバッチを取り出す
わざと隠すために裏向けに入れられていたそれは
ホルメイン町の紋章が描かれていた

「アラン、間違いないな
こいつらホルメイン町の兵士達だ
この武装からするに、リザードマンともう戦うつもりか」
「ジェイク」
「?」

冷静に分析し、話すジェイクに
アランは低い声で言い返した

「リザードマンの兵士たちがいない・・
あいつらもう出撃し、そこを狙っての今回の襲撃なら
まだ近くにいるはず
どの道を通ったか探してくれる?」
「・・はいよ」

現状の分析ではなく、次に繋げるよう考え動け
アランの意図的なそんな思いから口にした頼みに、ジェイクは言い返すことなく動いた

「ありえない・・・
どこまで人間は非道になれるの」


つぶやきながら消化するアラン



その上空では微笑む不気味な魔女が飛んでいた

「やってるやってる~
せいぜいあがきなさい、インドリーム
その希望も、夢も、努力もぜんぶ無駄なんだから」


「その発言から察するに、お前が黒幕か」
「?!」

魔女がふりむくと
黒い風で覆われ、魔女と同じ高さで飛んでいるクライヴがいた

「あちゃ~
バレちゃった
どーしよ~こわいこわい男の子が睨んできてるぅ
ルキュリア、最大のピンチー」

まったく感情のこもっていない話し方をする魔女
さらに眉をひそめるクライブ
それはルキュリアの話し方ではない
彼女から感じられる魔力が途方もなく、膨大すぎるからだ

「お前、ただの魔女じゃないな」
「あったりまえじゃーん!
あたしの正体はまた``今度´´教えるけど
そこらへんにいる魔女とは比べ物にならないってことは
教えてあげるよ」
「・・今度だと?」
「そうそう!
近々会えるからさ。
まぁでも・・・君になら教えてあげておくね
全て仕組まれているってことを。」

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