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IN DREAM2

第5章 水と火


「飢饉・・だと?!」
「ええ
そして一族全体で狩りに出る必要があると意見になり、力ある男や若い者たちは武装し、準備をしているの」
リザードマンの武装と狩り
それは同族のゼルベウスにとって、なにを意味するかすぐに理解できた
リザードマンの主食は肉
それはどんな肉でもよく、主に魚を食しているがそれは食糧として一番簡単に捕れるからだ
その魚が取れなくなれば、求めるのは近くに生息する種族の肉
集落からすぐ近くに生息する種族は1つしかない
人間だ――――ー
冒険組合としてゼルベウスが出入りしていたホルメイン町
そこが今から武装したリザードマンが攻め入ろうとしている

ミーナの話に、ゼルベウスは固い鱗に寒気を感じた
冷感に耐性をもつリザードマンに
寒気など感じないはずだ
だが、身もよだつ思いだった

「ミーナ、君はしばらくここで隠れているんだ
できるだけ奥にいてくれ。
俺が帰ってくるまで、洞窟からでてはいけないよ」
「まって、あなたはどこへ行くの?!」
「俺は一族を止める。
彼等は人の恐ろしさをしらないんだ・・このまま武装したとしても虐殺されるだけだ」
強く決心した表情で話すゼルベウスに、ミーナは涙を浮かべながら言い返す
「おなたがそこまでする必要はないわ!
彼等は、あなたを追い出したのよ?!
私たち家族を引き離した一族が・・どうなろうと・・
私たちには関係ないじゃない・・」
「ミーナ・・」
「お願いだから
一緒に逃げて、ゼルベウス」

しばらくの沈黙が続く中
それでもゼルベウスの表情は変わらず
静かに背をむけた
「すまないミーナ
必ず戻ると約束する
だから、君も必ず隠れていてくれよ」

水たまりを踏んでいく足音は洞窟に響きながら
遠くへいくのがわかるほど小さく聞こえていく

洞窟をでたゼルベウス
ため息交じりの深呼吸をし、集落を目指し洞窟を後にした


森の中ひたすら歩き続けるゼルベウスに最初に発見したのは
インドリームのライセイだった
「ヒルト、アラン!
あいつリザードマンじゃないか?」
「!」
風に包まれながら飛んでいるインドリームの100メートル先の森の中にいるリザードマンに指をさすライセイ
「一面森だらけでライセイが言っている
リザードマンなんて見えないよ~」

困った表情であたりを見渡すイリヤ

「ライセイ、詳しい場所を教えて」
「ああ、このまま真っすぐ進んでくれ」
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