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IN DREAM2

第5章 水と火


「ゼルベウス君、あなたには集落に残した家族がいるよね」
「・・あぁ。
まさか、俺の家族に接触したのか?
いや、リザードマンは人間を嫌うから集落に入ることはできないはずだ」
「どうかな、集落には入れなくても、集落からでたリザードマンなら話を聞くことできるよね」
「まさか・・あいつら集落からでてきたのか?!」
「奥さんは子供をつれて貴方を探しているよ。
人間に狙われているところを、偶然通りかかったあたしが助けて話を聞いたってわけ。」

魔女の話に、ゼルベウスは槍を置き、両足をまげて地に頭をあて、平伏した
「俺の家族を・・救ってくれてありがとう
君からの品であるこれは、ありがたくちょうだいしよう」
赤い液体のはいった瓶を拾い、ゼルベウスは魔女のほうへ顔をあげる
だが、そこにはもう魔女の姿はなかった
「え?」
あたりを見渡すと頭上から声がし、頭を上げた

「その薬を飲めばすぐに力が発揮されるから、使うときはよく考えるんだよ」

箒にまたがり、宙にういている魔女

「待ってくれ!
家族はなぜ集落から抜け出し、どこへむかっていたんだ?!」

「それは自分の目で確かめてよねー
あたしが最後に見たのはここから20キロ離れた森の中の洞窟だよ
その魚は川じゃなくて海でとれるからさっさと依頼終わらせて迎えにいってあげてね!」
魔女は話終えるとすぐに姿を消し、夜空には星しか見えなかった

「あの魔女は一体・・・
いや、今はそんなことより家族の元へむかわなければいけない
海に対象の魚がいることも教えてもらえた
この恩は必ずかえさなければならない」

焼き上がった魚を口にし、ゼルベウスは海のほうへ一人歩いて行った



その様子を遠い丘からみていた魔女ルキュリア
その傍らには金髪・・いや黄金の髪をなびかせた天族の女性が立っていた

「順調そうね、ルキュリア」
「アルトリアさん
勿論、うまくいってますよ
これで人間側を動かせばあのリザードマンは進化しますからねー」
「そう、それはよかったわ
どころであの薬は何の原料で造ったの?」

アルトリアの問いに、ルキュリアは自慢げに応えた

「水竜の血だよ
それも闇に墜ちた強力な竜のね
リザードマンは竜の血を引いているから、あれを飲めば上手く覚醒するね」
「素敵じゃない。
あとはあたしのほうも上手く動いて準備しておくわね」
「よろしくね、アルトリアさん」
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