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IN DREAM2

第14章 土族


「ですが、天族の管理データに間違いはありません。
もしや、闇の神が直々に?!」
「それはない。
あの神が動けば俺達天族は誰もが感じ取れる。」
「でしたら一体・・」
「アルトリアの一味の可能性が高い。
奴らなら偽装することくらい、出来なくはないだろう。
だが一つ疑問が残る・・何故わざわざこんなことを?
俺達天族がクライヴ・ベネディクトに目をつけていることを知っていて、利用しているのか?」
考え込む男は部下から報告書を受け取り、現場に残る闇の魔力の回収と人間達への対応を任せ、ある人物に連絡を取る

「ーーー失礼します。
私です。
・・・はい、はい、そうです。
・・いえ、その可能性は少ないです。
ーーーー承知いたしました。
では、後ほど。」
片耳に手を当て男は天界のある人物と話し終え、空を見上げた
「さて、ややこしい事になりそうですよ。
アルヴィート様。」
連絡していた相手の名を口にし、両手を合わせて祈る。
この事件で犠牲になった者達の魂は消滅し、天界で転生させることは出来ない。
なら、せめてその遺族が少しでも救われ、光の神の加護があらんことを願いに込める。
祈り終えると両手の中から光の十字架が出現し、
翼を生やして空へ消えて行く
それは男の願いが光の神に聞き届けられた証。
神の加護が遺族に届き、遺族達には一定期間不運が訪れないようになる。
「ありがとうございます。」
男は天を見上げ、深く頭を下げ、立ち上がる

「魔力の回収はどれほど進んだ?
人間達に説明する使者は決まったか?」
「はい!
回収はあと20分で終えます。
使者は自分と、部下を連れていきます。」
「よし、人間達に接触する時は気をつけろ。
敵がまだ潜んでいる可能性がある。」
「承知いたしました」
男は騎士の肩に手を置き、歩き出す
「使者になる者は先に出発し、遺族に説明しろ。
他の者は魔力の回収に集中しろ。
報告書はまとめなくていい。
俺が作って上に提出する。
いいな?!」
「はい!」


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