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IN DREAM2

第14章 土族


天使と天女が手を繋ぎ、光の中から降りて来る姿をステンドグラスで再現し、天井近くに飾られていた
だが、フェアリスが襲撃した事で破壊され、見る影がない。
それでも元々の絵がどんなものだったのか、そしてその絵からどの種族を崇拝していたのか、天族と縁があるトレイタスはすぐに気づいた
「もっと粉々にしておこうか?」
トレイタスの正体を知っているフェアリスは上目遣いでトレイタスを見つめ、右手に巨大な針を出現させる
「その必要はないですよ。
フェアリス、貴方ももうすぐ出て行くでしょう?
この際、一緒に行きましょう。
私は別の場所に行きますが、貴方はアルトリアさんに報告してあげなさい」
「うん!」
フェアリスは床に落ちた死体を完全に無くすために黒い闇の炎を
針から出現させようとしたが
それよりも早くトレイタスの黒雷が落ち、床ごと丸焦げになる
「ありゃ?
わざわざ力使わなくってもいいのに」
「敢えて闇の神から授かった魔力を使う方が
この後都合が良いのですよ。
今夜には天族が事件を調査しにここに来るでしょう。
その時に敢えて闇の神の魔力を残しておけば
容疑は彼に向く。」
トレイタスの指す人物にフェアリスはすぐ理解し、ニヤリと口元が緩む
「なぁーるほどね!
それもそうか、今の天族ってあいつの事嫌ってる方が多いから
いい材料になるな」
「そういうことです。
さぁ、行きますよ」
「はーい」
トレイタスとフェアリスは時空を切り開き、その場を去っていく

そして夜になり、静寂に包まれた夜空に
眩い光の扉が開かれ、白銀の鎧に身を包んだ天族の騎士数十人と
後から来た男は地上に降り立って直ぐに兜を取り外し
周囲を見渡す。
白髪のオールバックの髪を整え、
深くため息をつく。
「はぁー・・・。
報告以上の有様だ」
丸焦げの死体に手をかざし、光の十字架を開かせるが、すぐに光は消える
「魂ごと消滅させられたのか。
ならば、闇の神か、もしくは・・・」

「隊長!
魔力の解析が終わりました。
この教会に残っていた魔力は
闇の神の眷属であるクライヴ・ベネディクトの魔力と一致いたしました。」
白銀の騎士が一人駆け寄り、石板に記された内容を報告する
「だろうな。
人間達の魂事消せるのは闇の神か、そいつしかいない。
だが、アルヴィートの話では奴はインドリームと共に行動していたはずだ。」
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