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IN DREAM2

第14章 土族


「闇の神シャルゼは全ての闇に干渉し、支配し、思うように改変出来る力を持つ者だよ。
そんな神様と契約するとね、契約者が持つ心の闇を新たな力に変換し、更に魂を創り替わるのさ。
クライヴ君が多くの実験を得て闇の魔物を取り込み、意志や力を確立させて強くなったのと同じ原理だが
辿り着く場所は別次元であり、君より遥かに高みの存在となる。」
「・・・なるほど、それで俺がアルトリア達を前に思うように力が出せないのはそのせいか。」
「そうだね。
だからこの堕天使の闇を吸収する際、君以外の闇であれば拒絶反応を起こす可能性がある。
危険が付きまとうだろう。
もし、それでも試してくれるというなら僕からはライセイ君と龍族に関する情報を提供しよう。」
「迷う要因が感じられないな。
もし拒絶するような闇であれば、その感触を覚えておくのも必要だ」
納得したクライヴは目の前の堕天使に触れ、闇を吸収しようと頭部を鷲掴みし、何の躊躇もなく闇を吸い上げ、自身の中に収めようとする。
闇と同時に流れてくるのは堕天使の記憶ではなく
自身の過去の記憶。
また串刺しされる光景かと思いきや、目の前にはアルトリアと闇の神が暗い城の大広間で話しており、こちらを向かって何か言っている。
曖昧な映像のせいでどんな表情をしているのか、何を話しているのかもわからない。
そのアルトリアの片手には真っ赤に光ったガラス玉が浮いており、それを一気に飲み込む姿を最後に
記憶の断片は切れ、現実世界へ意識が戻される。

「・・・・・」
思っていた光景とは違い、クライヴは暫く何も話せず黙り込む。
「拒絶反応がないから、その闇は君由来だったことがわかった。
お礼に龍族について話そう」
アルヴィートは闇を取り除いたことで廃人化した堕天使を異空間に転移させ、机に地図を広げる。
白い光の石を大陸の東側に置き、
黄色の石を大陸の中東に置いた
「ここが今の僕たちがいる町だ。
そして、この黄色の石が龍族を封印した場所になる」
「龍族を封印した場所?」
「そう、彼らは僕たち天族が暗黒戦争時に封印した。
先にトレイタスが異界の狭間に封印したが、その上から更に結界を創り、二重で閉じ込めている」
「なぜ二重で封印を?
お前たちの戦力であれば二重で封印せずとも
龍族を抑制することは出来たはずだ。
それにすでに異界の狭間に送られたのなら
こちらには出てこれないだろ」
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