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IN DREAM2

第14章 土族


人質に取られたのはおそらくミレイアの魂。
今はクライヴの管轄下で守られているが
誓約を破ればアルヴィートの管轄下に置かれ、消滅させられるのだろう。
そんな事は絶対にさせない。
クライヴは固い決意のもと、誓約を終わらせる。

手の甲に刻まれた魔法印はすぐに消え、目視できない状態になると
アルヴィートは両手を叩き、満面の笑みを浮かべる
「よし、これで光のインドリームへの道は開かれた。
次は雷のインドリームについて話そう」
「まだ何かさせる気か?」
「心配しなくても大丈夫。
ここからは誓約なしで情報交換といこうじゃないか」
お願いするはずの立場であるはずのアルヴィートが
何故か上から目線であることにクライヴは納得がいかなかったが
まずは話を聞くことにする。
「それで?
雷のインドリーム・・・いや、ライセイについて何が知りたいんだ?」
「知りたいのは彼のことではなく、君の力についてだ」
アルヴィートは指を鳴らすと突然光の鎖で繋がれた天族がクライヴの隣に落ちる
光輝く白髪、黄金の瞳、全身を包み込む巨大な羽全てが
粘膜のような闇の泥に絡まれ
辛うじて感じられる天族特有の魔力が
その存在が元天族だと認識できる。
口は光の糸で縫われ、必死に何かを懇願しているが
誰も聞き取れない悲鳴になっている
「汚染された天族・・いや、既に堕天しているのか」
「正解。
彼は自らの意志で堕ちたのか、何者かの策略によった堕とされたのか不明でね。
この闇も君由来なのか、または闇の神由来の高次元の汚染か確認したい。
もし君がこの闇を吸収出来、力に変換出来れば彼がどこで堕天したのかある程度絞れる。
だが、もし君に扱えない闇であれば闇の神、もしくはアルトリア一行の仕業だと言える。」
「待て、俺と闇の神の次元が違うのはわかる。
だがアルトリア達と次元が違うというのか?」
「当たり前だよ。
奴らは闇の神と契約し、今の君を凌駕する高次元な存在だ・・・
奴らが扱う闇は君と同じ物ではない」
(どういうことだ?
全ての闇はシャルぜから生まれる。
アルトリア達が闇の神と契約をしたからといって、与えられる闇の力はシャルゼのもの。
シャルゼから造られた俺と同列の力になるはずだが?)
口には出さず頭の中で考えるクライヴに
アルヴィートは見透かしたように話し続ける
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