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IN DREAM2

第5章 水と火


あきれた表情で話す少女に、少年は気楽に砕けて雰囲気で話した


「戦争が終結しても世界は平和になったとはいえないからな
ま、追々アランが一人前のインドリームに成長してから海王に交渉してもいいじゃねぇか」

「・・そうね、ジェイク
今は他の仲間と出会って世界を守らないと。
あたしがインドリームとして覚醒した限り、使命を果たすのが優先ね」


赤髪の少年をジェイクと呼ぶアラン
その足下にはバケツの中につり上げられた魚が泳いでいるのを見つける

「よく釣れたわね」
「あぁ、アランが海に潜って3時間もたてばこれくらいの魚はつれるだろうな
これで冒険組合に依頼されていた任務もおわれそうだ」

自慢げに話すジェイクはつり竿を収納し、バケツを持ち、船着き場からまっすぐ続く道へ向きながら答えた
「・・・」
バケツの魚を見て沈黙するアラン

「やっぱり、同族が人間に喰われるのは見ててつらいか」

気をきかせたようにアランの視界からバケツを隠すジャイク


「何言ってんの。
水族だって海の生き物をたべるし、人魚の好物は人肉よ
難破した船から落ちてくる餌は必ず食べるしね
食文化の違いに今更思いなんてないわ」

聞かなければよかった
そう感じたジェイクは淡泊と話すアランに引きながら
髪をタオルで乾かすアランをつれて町へむかった









青いレンガで作られた歩道に馬車が行き来できるように整備された町はホルメイン町と呼ばれていた

町の中心にそびえ建つ展望城には赤い旗が掲げられ
商売が繁盛し、多くの種族や旅人が集う賑やかなおかげで色とりどりの食物や骨董品、武具が売られている
近々展望城の主君の誕生日ということもあり、町はさらに活気をみせていた

木造で建てられた民家の間に七色の旗が飾られ質素な家も今だけは豪華にみえるほどだった

木のプレートに剣と盾を持った人の絵が描かれ3階建ての民家に飾られ、1階は冒険組合が登録を行い、2階3階は民宿用の部屋になっている
ジェイクとアランは1階の扉を開け、まっすぐに受付を歩いて行く
受付には男女2名が立っており、背後には無数の紙が貼られた掲示板がある
重要度が高い順に中心の人目がつく場所に掲載されているそれは町の役人や権力者、冒険者間での至急案件である
この宿屋は冒険者が集うことが多いため、依頼書が集められていた


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