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IN DREAM2

第14章 土族


「なぜお前がそれを知りたがる?
まずはそこから説明しろ。」
「・・君が記憶を取り戻さなければ
ユリエフ様は覚醒しないからだ。」
「!
ユリエフの覚醒と俺の記憶が何故関係ある?!」
「さぁ、僕は答えたよ?
次は君が答える番だ。
どのあたりの記憶を取り戻した?」

先とは違った真剣なまなざしでクライヴを見つめるアルヴィート。
クライヴの中で、サルナス、アーク、ラルザの中で意見が分かれる
『クライヴ様、全て話す必要はありません。
あの天族は信用できません』
『私もサルナスと同意見です!
私たちの事を全て話してしまえば、ミレイア様にも危険が及びます!』
サルナス、ラルザは全力で反対する中、アークだけは肯定する
『天族のいう通り、取り戻した記憶の範囲を正確に答えるべきです。
長年生きてきて分かりますが、この者は真の敵ではないでしょう』
『アーク!
お前何を根拠にっ!?』
アークの意見に被せ気味に話すサルナス
昔、何百年もこの三人と共に戦ったことがあるため
クライヴの中で最年長のアークの意見は信用できる
三人の意見が分かれる中、クライヴは独断で答える
「俺の誕生時と闇の騎士と過ごした日々、そして俺が暴走するあの日の出来事だ。」
躊躇なく答えるクライヴに、サルナス、ラルザ、アークはそれ以上何も言うことなく、静まり返る
アルヴィートはクライヴが敢えて名前を伏せた存在のことは気づいており、そのことも確認したかったが
今ここでその存在に触れると話がややこしくなるため、避けた。
「なるほど、なら君は暴走後の記憶は戻っていないんだね?」
「・・ああ。
目が覚めた時には、ヒルトが俺を助けてくれていた。
それからはお前たちが監視している通りだ」
クライヴが話終えるとアルヴィートは紅茶を啜り、空を見上げる
「正直に話そう。
君は暴走してからそれを止めたのは僕達天族だ。」
「!」
「厳密にいえば、君に半分意志を取り戻るように術をかけたのはユリエフ様であり、天族はそれが成功するようにバックアップしたにすぎない。」
「ユリエフが・・俺を?
そんなことが出来るのか?
俺が暴走したことであの地は汚染が進み、誰も入れない禁域になったはずだ。
今でもそれが続いてるほど闇が濃く残っている所に
当時の誰も近づけなかったはず。」
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