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IN DREAM2

第14章 土族


暗い空間の中で、イリヤはかすかに意識が戻る

「あれ?
イリヤ、死んだ・・・よね?」

「いいや、まだ君は死んでいない」
「!
その声は?!」

突然、イリヤの目の前に小さな光が輝く
聞き覚えのある声
優しく、だが重く響き渡るその声は、かつてイリヤにインドリームに選ばれたことを告げた存在
「守護神様!?」
「その通り。
私の声が届いて良かった」
とても安心したように話す守り神
「先に、君に謝らなければいけない。
私は守り神として土族を守り切ることが出来なかった。
本当に、申し訳ない。」
「そ、そんなことっ!
イリヤだってインドリームなのに、皆を完全に守り切れませんでした・・。」
「いいや、君は守れた。
インドリームとして勤めを果たしたのだ。
ここで私と話せているのが何よりも証拠だ」
「!」
「彼らが来る前に、これだけは伝えておくべきだと思い、私はやってきたのだ。
よく聞きなさい、イリヤ・マルク。
フェアリス・アラモードは殺すことが出来ない。
彼が、闇の神と契約してしまった以上、これは覆すことが出来ない事実だ。」
「闇の神と契約?!」
「君も見ただろう。
インドリームの力でフェアリの針を封じても、闇の力で押し切られたのを。」
イリヤはフェアリスとの戦闘を思い出す
「あれは闇の神の力ということですか?」
「そうだ。
例えインドリームでも、神を殺すことは出来ない。
特に霊光石を手にしていない君は特に、な。
だから彼らと戦う時は必ず霊光石を手にした者となり、インドリームとして覚醒している事が前提であり、且つ、殺意を抱いてはいけない。
憎しみや負の感情は闇の神の力を助長するーーーー」
「負の感情を持たず戦うなんて、出来るのでしょうか?
インドリームだからといって、イリヤ達は人と同じ感情を持ちますよ」
イリヤの中で不安が尽きない
霊光石を手にすることも目途が立っていない状況で
フェアリスと戦う時に負の感情を持つなと言われては
どうすればいいのかわからなかったのだ
「大丈夫。
〝彼〟を見ていなさい。
あの者はインドリームとして本当に相応しい心の持ち主だ。」
「彼?
それは誰の事を」
「噂をすれば来たようだ。
それでは、私はこれで失礼する。
イリヤ・マルク、君の旅路に光があらんことをーーーー。」
「あ、待ってください!
守護神様!」

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