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IN DREAM2

第14章 土族


ヒルトは倒れていくイリを抱え、ライセイはカイの体を支える

イリヤとカイを貫いた水晶は禍々しい呪いの呪符を貼られ、
その呪符から危険な魔力を感じ取るヒルト。
それはかつて対峙した闇の神シャルゼと同じ魔力。
だからこそ、すぐに敵の正体に気づく

その瞬間、大樹内で爆発が起き、その場にいた全員が爆風に巻き込まれ吹き飛ばされるが、ヒルトの風の力で衝撃を緩和する
「あ・・りがとう、ヒルト」
かすれた声を発しながら自力で立ち上がるイリヤ
「イリヤ、その傷じゃだめだ!」
「大丈夫・・・・
イリヤのこの体は作り物だから、これくらいじゃ死なないよ。
それより、カイが・・・」
「ゴホッ!
俺も、大丈夫・・かな?
闇墜ちになったおかげか、傷が・・癒えていくんだ」
自然に肉体が修復されていく様子をイリヤに見せ、イリヤは少し肩の力が抜ける
そして口から流れる血を拭き取り、巨大な大槌を取り出し、ヒルト、ライセイも武器を構えて敵がいる空を見上げる

「ここに来るのが遅くて寝ちゃいそうだったよ」

不気味な笑みを浮かべながら、少年はクスクスと笑う

「フェアリス・アラモードっ!
よくもこんな・・・!」
「どうして怒っているのだい?
僕はこの上ない裏切りと絶望を君たち土族にされた。
復習されて当然じゃないか」
「当然?
ふざけないで!
復習が当然なわけないでしょう!
例え土族が貴方を騙してお父さんを殺したとしても・・・
復習が正しい選択なんて言わせない!」

イリヤの反論にフェアリスはクスクスと笑いながら
ちらっとライセイを見る
「ライセイ君、君はどう思う?
復習は間違ってるかな?
信じてた者に裏切られ、守りたかった全てを奪われた側の気持ちは復習しかないよね?」
フェアリスの問いに、ライセイは血管が浮き上がるほど武器を強く握りしめ、低い声で一言だけ答える
「うるせぇ。」
爆音と共に持っていた槍に雷を纏わせ、勢いよくフェアリスへ投げ飛ばす
瞬きよりも早い速度で飛ばされた槍はフェアリスの目前で止まる
大樹から抜き取った水晶を盾代わりに操る
「てめぇ、それっ!」
「そう、イリヤ・マルクの肉体と魂を繋ぐ動力源の一つ。」
フェアリスは指を鳴らすと
全ての大樹から水晶が浮かび上がる

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