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IN DREAM2

第14章 土族


動力庫を破壊されたゴーレムは粉塵となって消えていく
取り込まれていた霊光石も体の一部が朽ちながら倒れる

「はぁ、はぁ、はぁ」
ジェイクは息を切らしながらふらつく足に力を入れ
霊光石に近づく
「・・・私が負けるとはな。
流石、ヒエンが認めた男だ」
「!
あいつを知ってるのか?!」
「勿論。
彼がインドリームとして過ごしている時も、その前のインドリームも、私は知っている。
遥か昔からインドリームの力を引き出す役割である霊光石は
常にインドリームと傍らにいたからな。」
仰向けに倒れていた霊光石はゆっくり起き上がり、座りこむ
「それにしても、私をゴーレムから引きずり下ろすために
闇堕ちは腕を犠牲にし、君は全ての魔力を注ぐか。
もし、この直後に敵が攻めて来たら戦えなくなるぞ?」
「その時はその時さ。
俺もクライヴもイリヤを信じてるし、インドリームとして、大切な仲間として乗り越えるべき壁を一緒に乗り越えたいって思ってる。
そのためならあんたとの戦いに全てを賭けれる」

ジェイクは霊光石を背負う
「な、何を」
「あんたがイリヤの事わかってないから、このまま連れて行くんだ。
汚染されてない今の状況で改めてイリヤの事を見てくれ。
それから相応しくないかどうか決めればいいだろ」
「・・いいだろう。」
霊光石を背負ったジェイクはクライヴに近づき、
欠損した腕を見て口を開ける
「大丈夫か?」
「問題ない。
アークの力を俺の腕に凝縮して使っただけだ。
新しい腕は直に生えてくる」
黒い血をボタボタと流しながら
表情を変えず話すクライヴ
使い捨てのように落ちた腕は真っ黒に染まり、霧のように消えていく
「さっきの力、魔術師アークの能力を顕現させるために
自らの腕を供物としたのか。
つくづく恐ろしいな、クライヴ・ベネディクト」
霊光石は少し顔を引き攣らせていたが
クライヴは全く表情を変えなかった
「俺の事より、イリヤの所へ急ぐぞ。
あのフェアリスの気配がまだする・・」
「彼なら傀儡技術の適合者が眠る
眠の間と呼ばれる場所にいるのではないか
そこにはイリヤ・マルクの本当の肉体も眠っている。
場所は私が案内しよう」

「あぁ、頼んだ!」

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