• テキストサイズ

IN DREAM2

第14章 土族


ジェイクは心の中でも出遅れた事に後悔していると
優しく肩に手を添えられた感触があった
実際に触れられているわけではない
「しっかり集中してくれよジェイク君
僕は君を信じて力を譲ったんだ」
ローランの中に残っていたインドリームの力を継承した際
ジェイクの中には僅かにヒエンの意志も混ざった
「まずはインドリームの魔力を霊光石に流し混み、汚染を出来るだけ祓うんだ。
次にゴーレムから抜き出すために動力庫を破壊し、残りは炎の焼き尽くす。」
「わかってる
ここに来る前もその手順で打ち合わせしただろ」

ジェイクは意識の中でヒエンと会話しているつもりだが
小声で呟いていたため
傍らで見ていたクライヴには丸聞こえで少し溜息が聞こえる
「あ、こっちの話だから気にしないでくれ」
「気にしないでくれと言われても、作戦があるなら隠さず共有してもらえたら助かるが・・・
今回はある程度聞こえたから問題ない」
「あ、すまん」
気まずい空気が一瞬流れたが、ゴーレムが再び動き始めたのと同時に
ジェイクとクライヴは二手に分かれてゴーレムを挟むように立つ
「闇よ、集え」
クライヴは人差し指先で凝縮した闇の球体をゴーレムに放ち
直撃する直前にはじけ、雲の糸のように広がってゴーレムを拘束する
「サンキュー!」
すかさずジェイクは霊光石に魔力を当て、内部に染みついたゴーレムとの回路と闇を焼いていく
「がああああぁぁぁぁ!!」
霊光石の声は獣に近く、理性を失いつつある
ジェイクの炎は勢いを増していき、一気に中心部の汚染まで焼き払おうとした時
ゴーレムの中に埋もれていた霊光石が腕を伸ばし、ジェイクの頭部を鷲づかみにする
「!」
「ジェイク!」
クライヴは大鎌で霊光石の腕を切り落とそうとするが、岩石にナイフを突き立てたような感触が両手に伝わり、大鎌が弾き返される
(固い!)
「闇墜ちは、邪魔をするな!」
霊光石はクライヴを睨み、そのままもう片方の腕から発した波動砲でクライヴを突き放す
純粋な光の力はクライヴは即座に作り出した闇の壁を簡単に突き破り、直撃し、壁に叩きつけられる
「っ!」
霊光石はそのまま壁の石材を操り、クライヴの腕と両足を侵食し、拘束する
「お前はそこでじっとしてろ」

「クライヴ!」
「人の心配をしている場合か」
霊光石は自らの汚染された魔力をジェイクの中に流し混んでいく

/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp