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IN DREAM2

第14章 土族


「この魔力・・覚醒者!
俺を元に戻すつもりか!」

カイの姿をした霊光石はジェイクを睨む
「あったりまえだろ!
あんたには、ここで消えられたら困るんだ!
俺の大事な仲間が、自分の過去と向き合って進もうとしてるんだからな!」
ジェイクが魔力を注ぎ込み続けることでゴーレムの動きは鈍くなっていく

そして同時に天井が闇に包まれ、巨大な魔方陣が浮き上がる
「次はなんだ?!」
ジェイクは身構えるが、その魔方陣は知っているものだった
闇族が使用する高度な転送魔法
何度か見た仲間の力だ

「待たせたな」
闇の中から飛び降りてきたのはクライヴは
右手を上からひっぱるように動かし
ヒルト、ライセイ、カイを降ろす

「ケホッケホッ!
あー、行き苦しかった!」
「クライヴ、ここは・・って、ジェイク?!
イリヤも!」

咳き込むライセイの傍らに、ヒルトは駆け寄って来る
「もう動いて大丈夫なのか?!」
「あぁ!
それより、今忙しいんだ、よ!」
ヒルト達が登場したことでジェイクの気が散り、ゴーレムの暴走が再開する

「下がってろ!」
ジェイクは再び魔力を霊光石に当て、動きを止めていく
「イリヤ、ここは俺に任せてヒルト達を連れて敵を追え!」
「で、でも」
「敵が向かった場所は恐らく、核納庫・・
そうだったら今のお前には時間がないはずだ!
イリヤや他の人たちの魂が破壊される事だけは絶対に避けろよ!」

「っ・・」
イリヤは拳を握り、ヒルトの手をひっぱり走り出す
「イリヤ?!」
「お願い、イリヤに着いてきて!」

「あ、おい!?」
イリヤに連れられ走っていくヒルトの後をライセイ、カイも追いかける
だが、クライヴはジェイクの隣に立って鎌を構える
「クライヴもイリヤ達の後をーーー」
「いや、俺はここに残るべきだ
インドリームの力を覚醒させたお前は、以前より強いだろうが相手が汚染された霊光石だと一筋縄ではいかないだろう」
「!
気づいてたのか・・流石だな」
「結界の中で魔族化した本当のカイと出会って気づいた
もっと早く気づいていればよかったんだがな」
「いいや、俺こそ気失って寝すぎた
天族が事情を教えてここに飛ばしてくれなくちゃ
イリヤはきっと・・・」


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