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IN DREAM2

第14章 土族


「頭をあげてちょうだい
前にも言ったけど、あたしとあなたは対等よ。
土族のゴーレム開発をあなたがしてくれなくちゃ
あたしの仕事も息詰まるところだった・・
だから、あたしこそ貴方に感謝しないとね」

アルトリアはそういうと立ち上がり、ゲートをくぐって天界へ戻っていった
「あの天族は本当にいいお方だな
私の病を治すのは任務の合間にしてくださる
いわばご奉仕だ・・あの方はあの方で忙しいはずなのに。」
「うん、だから僕もアルトリアさんが必要としてる事はなんだって協力するよ
それが、あの人と最初に出会った時に交わした約束だからね」

アラモードは深呼吸し、父親に背を向ける
僕がこの歳で族長が務まるのか不安だったけど
父さんやアルトリアさんやゴーレム達がいるからこそ
今までやっていけているんだ
だから、闇なんかに負けないよ!」
「アラモード、決して無理はするな
いつでも戻ってきていいからな?」

父親の野菜しい声を最後に、アラモードは仕事に戻るためゲートを通り、異空間を後にした

アラモードは持病のせいで体が弱い父親を異空間へ行かせて安全に過ごさせることを条件に、一族へすべて捧げたのだ
自分の時間も、命も、友も、後回しにし、いつも土族の繁栄を願う族長となった
それは彼が持つ頭脳と技術、魔力が一族の中で飛びぬけており技術職員として置いておくには勿体ないと結論が土族全員から出されたためだ
結果、鍼術による呪法や治療術、として単純命令しか出せなかったゴーレムに自分の意志で物事を考える回路を創造
させ土族の文明が一気に豊かになったのだ

「もっと僕が頑張ればきっと闇族の侵略も止めれる!
そうだよ、きっとうまくいく・・
今までそうだったし、今回は天族も龍族も協力してくれるんだから失敗するはずがないよ」
アラモードは自分に言い聞かせ、元の場所に戻ってくると
そこには土族の技術開発責任者と、官僚達が膝を曲げて地面に頭をこすりつけるように下げて懇願していた

「族長殿、どうか、どうかお助けください!
闇族と眷属達が都市を襲っております!」
「な?!
ゴーレムはどうなっている?!
守備兵は?!」
アラモードは声を荒げて話すと兵隊長のドワーフが立ち上がり、答える



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